為替週間見通し:下げ渋りか、米インフレ上昇で利上げ継続を後押しも

2018年11月10日 15:07

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記事提供元:フィスコ


*15:07JST 為替週間見通し:下げ渋りか、米インフレ上昇で利上げ継続を後押しも
【先週の概況】
■ドルは一時114円台、米中間選挙で共和党は上院支配を維持

先週のドル・円は強含み。現地時間6日に行われた米中間選挙で、与党・共和党は事前の予想通り上院で多数派を維持したことや、7日−8日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で利上げを継続していく方針が再確認され、米国金利の先高観は後退しなかったことから、リスク選好的なドル買い・円売りが優勢となった。ドル・円は一時114円09銭まで買われる場面があった。

民主党が下院で多数派となったことは大方の予想通り。共和党による両院支配は失われたものの、外交や貿易政策でトランプ大統領が指導力を発揮することは十分可能との声が聞かれた。「民主党が下院で多数派になってもトランプ大統領の政権運営に重大な問題が生じるわけではない」との見方が多いこともドル買い材料となったようだ。米国政治の不確実性がただちに高まるリスクは小さいとの理由で7日の米国株式は大幅高となったことはドル相場に対する支援材料となった。

9日のニューヨーク外国為替市場では、10月の米生産者物価指数(PPI)が予想を上回り6年ぶり高水準となったため追加利上げを正当化するとの見方が強まり、ドル・円は、113円98銭まで戻した。ただ、世界経済の成長減速への懸念が再浮上し、米国株式が下落したことから、ドル買いは一服し、113円82銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:112円95銭−114円09銭。

【今週の見通し】
■下げ渋りか、米インフレ上昇で利上げ継続を後押しも

今週のドル・円は下げ渋りか。9日発表の10月米生産者物価指数は市場予想を上回っており、14日に発表される10月米消費者物価指数(CPI)は2%台前半の上昇率を維持する可能性が高い。インフレ鈍化の思惑は後退しており、利上げ継続を期待したドル買いが入りやすい展開となりそうだ。ただ、1ドル=114円台は上値抵抗の水準とみられており、相応のドル買い材料が提供されない場合、ドル・円が114円をしっかりと超えて一段高となることは難しいとみられる。

FRBは7-8日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場の予想通り政策金利の据え置きを決めた。発表された声明では、引き続き利上げ継続に前向きな姿勢を示している。このため、目先発表される経済指標がFRBの見解に沿った内容だった場合、12月18-19日に開かれる次回会合での追加利上げを期待したドル買いを誘発しそうだ。

14日発表の10月消費者物価指数(CPI)や15日発表の10月小売売上高と11月フィラデルフィア連銀景況調査(製造業景気指数)などが有力な手掛かり材料として注目される。10月のCPIは2%台の上昇率を保つと予想されているが、10月実績が市場予想を上回った場合は、金利先高観が浮上し、ドル買いが入る見通し。ただ、ドルは114円台の水準で何度も上昇を阻止されており、市場では上値抵抗水準として意識されていることから、積極的なドル買いは手控えられよう。米株式市場は落ち着きを取り戻しつつあるが、9日の取引では世界経済の減速懸念などの要因でさえない相場展開となった。週明け12日のアジア、欧米の株式市場が総じて弱含みとなる可能性は排除できないため、株式市場の動向には引き続き警戒が必要となりそうだ。

【米・10月消費者物価指数(CPI)】(14日発表予定)
14日発表の10消費者物価指数(CPI)は前年比+2.5%と、前月の+2.3%を上回る見通し。コア指数は前年比+2.2%と予想される。インフレ率は2%台で推移しており、ただちに鈍化する可能性は低いと予想されていることから、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ継続方針を支援する材料となりそうだ。

【米・11月フィラデルフィア連銀景況調査】(15日発表予定)
15日発表の米11月フィラデルフィア連銀製造業景況調査(景気動向指数)は20.0と、10月の22.2からはやや鈍化する見通し。ただ、高水準での推移が続いており、景気拡大基調の継続が確認されれば、株高を通じてドル買いに振れそうだ。

予想レンジ:112円00銭−115円00銭《FA》

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