OKI、「危機管理型水位計」を提供開始 IoTでの水害対策なるか

2018年11月6日 18:35

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危機管理型水位計(写真:OKIの発表資料より)

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 沖電気工業(OKI)は5日、IoTとの通信機能を備え、頻発・激甚化する河川の急激な水位変化の計測に特化した超音波式「危機管理型水位計」の提供を開始したと発表した。

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 国土交通省が2018年3月に発表した統計によれば、2016年の水害被害額は4,660億円。過去10年間で2番目に大きい。特に被害総額2,820億円となった8月の台風10号で大きな被害を受けた岩手県では、統計開始以来最大の被害総額となる1,680億円に及んだ。

 国交省は1月23日、危機管理型水位計の観測基準・仕様を策定。危機管理型水位計の普及と住民避難や洪水予測などへの活用を目指す。中小河川における水位計の設置に向けては、設置・維持コストの克服が課題だ。そこで、洪水時のみの水位観測に特化し、機器の小型化や通信機器等のコスト低減が可能な仕様とした。

 大まかな仕様は、無給電で5年間の稼働を確保することと、監視・観測データをクラウドに蓄積、オープンデータ化することだ。水位観測精度は1センチメートル。主に洪水時の監視・観測に特化し、水位をサンプリングする。サンプリング間隔は、大河川で1分、中小河川で5分、急激に水位上昇する河川で2分と設定。20秒間の平均観測水位により水位を決定する。これら仕様と太陽電池または化学電池を用いて、5年間の無給電稼働を実現する。

 今回の発表は、「危機管理型水位計の観測基準・仕様」に準じた危機管理型水位計の発表である。11月5日より提供を開始し、今後3年間で3,000台の売り上げを計画。

●危機管理型水位計の特長

 急激に水位変化する場所で観測できる非接触型であり、計測に超音波を用いる。水面に向けて発射した超音波パルスが、水面で反射して送受波器へ戻ってくるまでの時間を計測。送受波器から水面までの距離と送受波器から河床までの距離差が水位となる。

 LTE通信機能を実装することで、IoTクラウドへと監視・観測データを蓄積する。監視・観測データは、国交省の危機管理型水位計共同運用システムで活用を図る。通信は、電波到達性に優れた920メガヘルツ帯を使用。さらに、マルチホップ無線を採用。各無線機が自律的に最適なルートを判断してネットワークを構築可能だ。

 なお、電源には太陽電池を採用。電源工事や設置費用を削減している。

●危機管理型水位計(OKI、超音波水位計)のテクノロジー

 橋梁や水門・樋門などの既存構造物に設置可能な小型でありながら、危機管理型水位計の観測基準・仕様に準拠。水面上方に設置可能な超音波を用いた非接触式のため、流木などによる破損のリスクを回避できる一方、メンテナンス不可の状態を大幅に低減できる。(記事:小池豊・記事一覧を見る

関連キーワードクラウドIoT(Internet of Things)台風国土交通省洪水沖電気工業

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