「小さな惑星系」は低金属量星の周囲に形成されやすい 米・イェール大学が発表

2018年11月4日 19:53

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低金属星の周囲に見られる「小さな惑星系」のイラスト(C)Michael S. Helfenbein

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 イェール大学の研究によると、複数の惑星を持つ小さな惑星系は、重元素(金属)が多い恒星よりも低金属量の恒星の周りに形成されやすいことがわかった。これにより、これまで「より高い金属性を有する星」にばかり向けられていた研究が、一気に風向きを変える兆しが出てきた。

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 これまで系外惑星は観測機器の精度の不十分さから、より大きい質量のものを対象に行われてきた。今後の観測ではエール大学のチームが開発した「EXPRES」という超精密分光器を使うことで、これまでよりも小さな惑星を発見することが可能となるそうだ。今回の成果を踏まえ、この「小さな惑星系」はこれまでの予想よりもはるかに多く存在している可能性が示唆されている。また低金属量の星は寿命が長く、小さな惑星系は初期惑星系であると考えられていることから、地球外生命体を探す対象としても非常に理想的なものらしい。

 2005年、共同研究者であるイェール大学のデブラ・フィッシャー氏らは恒星に含まれる金属量が多いほど、周囲に木星のような巨大なガス惑星が形成される可能性が高いことを発表した。これにより木星型惑星が重力によって周囲のガスを捕獲したとする「コア集積モデル」を強く支持することとなり、今日ではこれが惑星形成の主要なメカニズムとして確立している。しかしこれはどうやら「小さな惑星の形成」に関しては当てはまらない。今回の研究の共同研究者であるSonghu Wang氏は、「『小さな惑星系』が低金属星の周囲に形成されやすいという可能性は、天の川銀河系内の一般的な惑星系を理解する上で新しく、また重要な手がかりをはらんでいる。非常に驚くべきことだ」と語る。

 研究者たちによると低金属星では鉄に対してケイ素(シリコン)の比率が高いこともわかっている。ケイ素と鉄の比率は、惑星形成時に温度を調節する「サーモスタット」のような役割を果たし、鉄に対するケイ素の比率が上がると小さな岩石惑星の形成に繋がるということだ。低金属星では、まだまだたくさんの面白いことが起きているに違いない。これからの研究が楽しみだ。(記事:秦・記事一覧を見る

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