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米雇用統計発表、利上げ観測が株価の重荷となるか

2018年11月3日 19:40

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 米労働省は、2日午前(米国時間)に10月の雇用統計を発表した。マーケット関係者が注目する賃金上昇率は2009年4月以来の高い伸びとなり、米連邦準備理事会(以下、FRB)による12月の利上げ観測が上昇。米中貿易摩擦の影響や新興国経済の成長鈍化が懸念される中での利上げ圧力の高まりは、株式相場や実体経済の重荷になる可能性がある。

 米労働省の発表によれば、10月の非農業部門雇用者数は前月比25万人増と、19~20万人増というエコノミストの事前予想を大幅に上回った。失業率は3.7%で、事前予想と一致し、約半世紀ぶりの低水準となった前月の数値を維持した。FRBによる追加利上げの判断材料として注目される平均時給は、前年同月比3.1%増となり、9月の2.8%増を上回り、9年半ぶりの高水準となった。雇用と賃金の増加傾向は、6日に控える中間選挙を前に、トランプ政権にとっては実績をアピールする好材料となった。

 一方、雇用統計の発表を受け、2日のニューヨーク債券市場では米10年物国債金利が上昇し、一時3.22%となった。賃金の増加傾向を示したことで、FRBが12月に今年4回目となる利上げを実施するとの観測を強まっている。米中貿易摩擦の経済への影響、新興国経済の成長鈍化、英国のEU離脱ならびにイタリアの財政問題など世界経済の懸念材料がある中、米金利の更なる上昇は株式市場の売り圧力となりうる。

 イエレン氏がFRB議長を務めた2014から2018年の期間には、失業率が下がっても賃金が上昇しない状況がしばらく続いたが、その状況を脱しつつあるとの今回のサイン自体は前向きに受け止められるべき。一方、一段と金利が上昇すれば、米企業の金利負担が増えるため、株価の下落要因となる。実際、10月初旬に米金利が3.2%台まで上昇した際には、幅広い銘柄の株が売られた。

 日本の株式市場はニューヨーク株式市場の影響を強く受ける傾向があるため、米金利上昇による米国株式相場の下落は日本の株式相場の低下要因となる。一方、米金利上昇はドル買いの要因ともなるため、輸出関連銘柄を中心に、日本の株式相場上昇を後押しする効果も期待できる。当面、米国長期金利の動きに注目したい。(記事:dailyst・記事一覧を見る

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