持続可能な森林資源の育成にむけた研究で連携 ヤマハと京都大

2018年11月1日 13:31

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協定締結を発表した京都大学の阿曽沼慎司理事(左)とヤマハの川瀬忍常務執行役(写真:ヤマハの発表資料より)

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 大手楽器メーカー、ヤマハ(静岡県浜松市)と京都大学は10月31日、「森林資源の持続可能性」を共通テーマに共同で基礎研究や研究成果の実用化を行う包括的研究連携協定を結んだと発表した。お互いの研究者と技術者の交流や研究間発資源の相互利用などを行いながら、希少木材の利用効率向上や森林育成技術の構築、高機能木質材料など新規材料開発などの共同研究に取り組む。

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 ピアノや木管楽器などの楽器はもちろん、電子楽器やスピーカーなどにも木材は幅広く使われている。しかし、木材は種類によって音響性能が異なり、希少木材と呼ばれる資源量の少ない品種が使われることも少なくない。中には、クラリネットやオーボエに使われるアフリカン・ブラックウッドやギターやマリンバなどに使われるローズウッドなど、資源の持続性が懸念される木材もある。

 このため、楽器製造で長年培った木材に関する技術や知見を持つヤマハと、森林科学分野で先端研究を進めている京都大学が連携し、持続可能な森林資源の実現に向けて基礎的研究を推し進めるとともに、研究成果を積極的に公表し社会に広く利用してもらうことにした。

 今後はアフリカや東南アジアなどの熱帯と日本国内の森林資源を主に対象にして、良質な木材の原料となる樹木の育成や、地域社会と連携した循環型の森林保全エコシステムの構築などを研究。また、木質の変化のメカニズムを解明し、効率的な木材の生産方法や新たな木材の開発にも取り組んでいく。

 これまでも、ヤマハは違法伐採された木材の調達を防ぐためのルールを設けるなど国際的な森林資源の適切な利用や保護に取り組んできた。アフリカのタンザニアでは地元住民や現地のNGOと協力して循環型の森林保全モデルの構築に向けたプロジェクトも進めている。

 今回の連携協定について、ヤマハの川瀬忍常務執行役は「楽器の音は極めて繊細で使用される木材によって大きく変わり、特定の木材だからこそ実現できる音や質感がある。しかし、メーカーにはつくる責任があり、森林資源の持続可能性に配慮することは国際社会の一員として当然の責務。ヤマハと京都大学の持つリソースや知見を最大限に活用し、研究成果を社会に還元したい」などとコメントしている。

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