18日の米国市場ダイジェスト:NYダウは327ドル安、金利上昇への懸念が強まる

2018年10月19日 07:40

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記事提供元:フィスコ


*07:40JST 18日の米国市場ダイジェスト:NYダウは327ドル安、金利上昇への懸念が強まる
■NY株式:NYダウは327ドル安、金利上昇への懸念が強まる

米国株式相場は下落。ダウ平均は327.23ドル安の25379.45、ナスダックは157.56ポイント安の7485.14で取引を終了した。昨日のFOMC議事録を受けて、米長期金利の上昇局面が長期化するとの見方が強まり、ハイテク株を中心に売りが先行。中国経済の減速懸念からアジア株がほぼ全面安となったことも相場の重しとなり、終日下落となった。セクター別では、電気通信サービスや食品・飲料・タバコが上昇する一方でメディアや小売が下落した。

ゲーム企業のアクティビジョン・ブリザード(ATVI)は、新作ゲームの販売数が予想を下振れ下落。アパレルのギャップ(GPS)は、JPモルガンによる投資判断引き下げを受け軟調推移。米国債利回りの上昇基調が続くとの予想から、検索大手のアルファベット(GOOGL)や動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)など主要ハイテク株も売られた。携帯端末のアップル(AAPL)は30日に製品発表イベントを行うことを明らかにしたほか、明日から「iPhone XR」の予約受付を開始する予定だが軟調推移。一方で、金属大手のアルコア(AA)やタバコ会社のフィリップ・モリス(PM)は、決算内容が好感され上昇した。

クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(AXP)は、マーケット終了後に7-9月期決算を発表し、売上高、一株利益ともに予想を上振れた。時間外取引で上昇して推移している。

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■NY為替:地政学的リスク台頭でリスク回避の円買い強まる

18日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円62銭から111円95銭まで下落し、112円19銭で引けた。米中貿易摩擦の長期化への懸念が広がったことや、ムニューシン米財務長官がサウジアラビアで開催予定の国際会合への参加取りやめを発表したことがドル売り材料となった。米国とサウジアラビアの関係悪化が懸念され、リスク回避のドル売り・円買いに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは、1.1518ドルから1.1449ドルまで下落し、1.1451ドルで引けた。欧州委員会がイタリアの予算案が「前例のない逸脱」と非難し、深刻な懸念を表明。また、ドラギ総裁もEUのルールにチャレンジする諸国がリスクを生むと警告したことがユーロ売りにつながった。ユーロ・円は、129円52銭から128円32銭まで下落。ポンド・ドルは、1.3109ドルから1.3016ドルまで下落した。低調な小売りや、ブレグジットへの不透明感がポンド売りに拍車をかけた。ドル・スイスは、0.9975フランへ上昇後、0.9935フランまで反落した。


■NY原油 :続落で68.65ドル、原油在庫の増加が引き続き嫌気される

NY原油先物11月限は続落(NYMEX原油11月限終値:68.65 ↓1.10)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比-1.10ドルの68.65ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時68.47ドルまで売られた。原油在庫の増加が引き続き材料視された。ユーロ安・米ドル高の相場展開や株安も嫌気されたようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.25ドル -0.65ドル(-2.25%)
モルガン・スタンレー(MS) 46.03ドル -1.16ドル(-2.46%)
ゴールドマン・サックス(GS)224.95ドル -3.33ドル(-1.46%)
インテル(INTC) 44.97ドル -0.92ドル(-2.00%)
アップル(AAPL) 216.02ドル -5.17ドル(-2.34%)
アルファベット(GOOG) 1087.97ドル -27.72ドル(-2.48%)
フェイスブック(FB) 154.92ドル -4.50ドル(-2.82%)
キャタピラー(CAT) 135.80ドル -5.54ドル(-3.92%)
アルコア(AA) 38.85ドル +2.15ドル(+5.86%)
ウォルマート(WMT) 96.17ドル -0.39ドル(-0.40%)
スプリント(S) 6.37ドル -0.04ドル(-0.62%)《SF》

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