凸版印刷、光子無線通信技術で映像を特設カフェへ伝送 IoT通信用途を拡大

2018年10月16日 08:25

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光子無線通信送受信端末機器(写真:凸版印刷の発表資料より)

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 凸版印刷は15日、LEDの光を利用してデータ通信を行う「光子無線通信」技術で、大容量データの無線通信を可能にするIoTソリューションの提供を、10月下旬より開始すると発表した。

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 電波無線通信は、電波時計、AMラジオ、FMラジオ、携帯電話、デジタルTV、衛星通信、無線LANなど様々な用途に活用されている。最も波長の長い超長波(10~100キロメートル)から、最も波長の短いサブミリ波(0.1ミリメートル~1ミリメートル)まで、9つの周波数帯の用途は、総務省が規定する。

 身近な用途では、長波(1~10キロメートル)は非常に遠くまで伝わる特性を活かし電波時計やビーコンで活用。中波(100メートル~1キロメートル)は、電波の伝わり方が安定していて遠距離まで届く。AMラジオ放送はこの中波を活用。超短波(1~10メートル)になると、より多くの情報を伝えることが出来る。FMラジオが好例だ。極超短波(10センチメートル~1メートル)は、直進性が強くなってくるが、多少の山や建物の陰には回り込んで伝わることから、携帯電話、地上波デジタルTVなど幅広く活用されている。マイクロ波(1~10センチメートル)は、直進性が強い。衛星通信、衛星放送や無線LANなど特定の方向に向けた用途に活かされる。ミリ波(1ミリメートル~1センチメートル)は非常に大きな情報量を伝送できる反面、悪天候時には雨や霧による影響を強く受けてあまり遠くへの通信は不向きだ。自動車衝突防止レーダーや電波望遠鏡などに実用化されている。最も波長の短いサブミリ波は、通信用途の事例は稀だ。電波望遠鏡など特定用途のみであろう。

 今回の発表は、電波無線通信に代わる光子無線通信である。光も電波と同じく波動の特性を持つが、光の波長は約500ナノメートル(1ナノは10億分の1メートル)近傍だ。発表では技術的な解説はない。光通信の歴史を鑑みれば、波を特徴づける振幅、周波数、位相を活用しているのであろう。

 また、光は波であると同時に光子の集合体であるエネルギーでもある。そしてこの光子は量子力学の不確定性原理に従う。これは、盗聴ができない安全な量子暗号を導き出す。

●光子無線通信の特長

 4Kテレビ映像を転送可能な750Mbps(メガビット/秒、1メガは100万)を達成。最長600メートルの通信を通信ケーブルなしで実現する。電波を用いた無線通信環境の構築が難しい環境でのIoT実現を目指す。

 光の直進性から、光の届く範囲に通信先を限定する必要がある。それは逆に、通信データへの外部からの侵入や傍受がされにくいセキュアな無線通信になる。

●光子無線通信(凸版印刷)のテクノロジー

 クオンタムドライブの「光子無線通信」技術と電気興業の無線通信機器を用いて、凸版印刷が用途を開発。16日から19日に開催される「CEATEC JAPAN 2018」(幕張メッセ)の3社合同ブースにて展示し、セミナー発表する。

 本格販売に先駆け、ユニカが西武新宿駅前で展開する屋外デジタルサイネージ「ユニカビジョン」と大通りを挟んで向かい側の特設カフェ間で映像を伝送。光子無線通信での映像伝送を8月27日から1週間実験した結果である。(記事:小池豊・記事一覧を見る

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