ハッブル宇宙望遠鏡、ジャイロスコープの不具合によりセーフモードに

2018年10月11日 16:59

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NASAのハッブル宇宙望遠鏡。(c) NASA

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 アメリカ航空宇宙局(NASA)が打ち上げ運用し、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)も協力する、ハッブル宇宙望遠鏡は、ジャイロスコープの不具合により、自動セーフモードに入ったとNASAの公式サイトにて9日報告があった。

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 ジャイロスコープは、望遠鏡の姿勢を制御する機能を持つ。1つの天体を長時間観測してカメラに収めるために、露光を長く取っている間、ハッブルの位置を正確に制御することが出来る大事なパーツである。

 ジャイロスコープは、通常1度に最大3個使用して運用される。ハッブルには、全部で2種類(仮にA、Bとする)3個づつの6個のジャイロスコープがある。Aのうちの2個はすでに故障して使用不可になっていた。最近はAの残り1個(1年前から寿命の末期的な状態だった)と、Bの2個を一緒に運用してきた。Bの1個は先のことを考え予備に取っておいたのだ。しかし、とうとうAのジャイロが壊れてしまった。そのため、予備のために保存されていた、未使用のBの1個のスイッチをオンにして、使用し始めたところ、予期せぬ不具合が起きてしまったのだ。ハッブル本体は自動的にセーフモードとなってしまった。

 NASAのゴダード宇宙飛行センターと宇宙望遠鏡科学研究所のスタッフは、今後ハッブルをどのように利用、活動していくかを決めるために分析やテストを実施している。不具合の起きたジャイロスコープが回復するようであれば、今までどおり3個使用して、通常運転に戻ることが出来る。しかし回復出来ないようであれば、ハッブルは「ジャイロ縮小」モードに移行することになる。機能は制限されるが、ジャイロスコープ1個のみを使用し、もう1個を保存しておく方法を取ることになる。

 地上約600キロメートル上空を周回するハッブル宇宙望遠鏡は、1990年から活動を続けている。地上からでは困難な天体観測を行いたくさんの成果をあげてきた。しかし、初期の頃はたび重なる不具合が起き、スペースシャトルで回収し、宇宙空間で修理や部品交換が行われた。装置も大幅に入れ替わった。2003年に起きたスペースシャトルの事故後はハッブルの修理は中止になった。しかし研究者だけではなく一般社会からの要望もあって、2009年に最後の修理を行った。

 ハッブルの寿命は2014年の予定であったが再起に一縷の望みを託したいところだ。

 後継機と言われている、2021年に打ち上げ予定のジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡にも希望をつなげたい。

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