【株式評論家の視点】JMCは3期ぶりに最高益更新を見込む、突っ込む場面を待つ

2018年10月10日 07:12

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 JMC<5704>(東マ)は、2016年11月29日に東京証券取引所マザーズに上場。同社は、3Dプリンターおよび砂型鋳造による試作品、各種部品・商品の製造、販売、産業用CTの販売および検査・測定サービスを行っている。

 3Dプリンター出力事業では、3Dプリンター出力をはじめとした、試作業務全般に携わり、3次元スキャン、モデリングから、3Dプリンターおよび切削加工による試作、 真空注型・簡易金型の少量量産まで、顧客のニーズに即した工法を提案。徹底したスピード対応、工法・材料の検証、後加工への対応とスピードが求められる試作・開発分野のニーズに対応出来る体制を整えている。

 鋳造事業では、砂型鋳造によって、アルミ、マグネシウム、鋳鉄部品の製造を行っている。JIS Q 9100を取得した工場では、データ作成から機械加工までの全工程を社内に取り込み、高品質で短納期なものづくりに取り組んでいるほか、非接触測定機やCTスキャナといった新しい検査装置を積極的に導入するなど、厳格な品質保証体制で多くの顧客のニーズに応えている。

 産業用CTスキャンサービス事業では、産業用CTを使用し、顧客から支給された試料を検査・測定するサービスを行っている。ハイエンド産業用CTによる短納期・高品質の撮影を特徴としたサービスを提供しているほか、電話やメールでの技術相談、迅速な見積回答、他検査・測定方法の紹介、データ出力や欠陥解析といったオプションサービスなど、幅広い選択肢・サービスを用意している。

 8月9日付で神奈川県における「医療機器製造業」の登録を完了。これにより、新横浜本社が医療機器の製造所として認定・登録され、衣料メーカー等から医療機器の設計・製造の受託が可能で、自社内で医療機器の設計、製造を行うことにより、3Dプリンター出力事業、鋳造事業産業用、CTスキャンサービス事業の設備や加工技術を医療分野へ活用することも可能となり、各事業間のシナジーを一層強化する。さらに許可取得済みの「高度医療機器販売業・貸金業」と併せて、同社が目指す製造から販売までのバリューチェーンの構築が可能になるという。

 今18年12月期第2四半期業績実績は、売上高12億7100万円、営業利益1億6400万円、経常利益1億6900万円、純利益1億1100万円に着地。

 今18年12月期業績予想は、売上高25億円(前期比53.5%増)、営業利益2億6000万円(同12倍)、経常利益2億6100万円(同9.3倍)、純利益1億7200万円(同11倍)と3期ぶりに最高益更新を見込む。年間配当予想は、無配を予定している。  

 株価は、2月6日につけた上場来の安値969円から10月1日に上場来の高値4980円と上昇。上げ一服となっている。11月13日に予定される今12月期第3四半期決算の発表は好調と見られるが、目先は25日移動平均線を割り込んでおり、日柄調整に入る可能性はある。13週移動平均線前後まで突っ込む場面があれば、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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