これまでの理論では説明出来ない「中性子星のジェット」が発見される

2018年10月1日 21:04

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 アムステルダム大学の研究者たちは、ニューメキシコ州のカール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群と、NASA(アメリカ航空宇宙局)のスウィフト宇宙望遠鏡を使って、地球から約2万4000光年離れたカシオペア座の中に位置する、「スウィフトJ0243.6 + 6124」という恒星と中性子星の連星を観測した。その結果、この中性子星からジェットが放出されていることがわかった。

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 今回観測された「スウィフトJ0243.6 + 6124」の中性子星は、太陽の10兆倍というとても強い地場を持っていながらジェットの噴射をするという、特異な現象が発見された。これまでの天文学では、中性子星でジェットが起きる場合、地場が弱くなった中性子星だけで観測されてきた。このことから、地場が弱くなった中性子星からしか、ジェットは放出されないと考えられてきた。

 既存の理論では、地場が強いとジェット状にするためのガスなどの物質が、中性子星に近づくことが出来ないと思われてきた。しかし、強力な磁場を持った中性子星からのジェットを発見したことで、ジェットが生み出される仕組みについては、まだまだ不明な点があることが示された。科学者はこれらの仕組みについて再考する必要性が生じたのである。

 私たちの太陽よりもとても大きな星の生涯は短いことが多い。太陽の8倍以上の質量を持つ恒星の一生の最終段階では、超新星爆発が起こり「中性子星」が残る場合がある。中性子星とは、見かけの大きさは直径12~20キロメートルとコンパクトなのに対し、重さは太陽質量の1~1.5倍という、とても密度の濃い異様な天体のことである。

 連星の恒星から出るガスや物質が、中性子星に降り注いだ場合、星にまっすぐ落ちるのではなく、星の周りにリングを形成し、それが広がって円盤になる。これを降着円盤と呼ぶ。そして中性子星の中心部分に、細く絞られたガスや物質の一部などが、両極の上下に光速に近い速度で噴出する激しい現象が起きる。この現象が今回の中性子星で観測された。

 この論文は、9月26日に学術誌「ネイチャー」に掲載された。

関連キーワードNASA電波望遠鏡超新星

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