胎児の心臓異常をAI活用システムで自動検知 理研らが開発

2018年9月19日 17:05

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AIを用いた胎児心臓超音波スクリーニングのイメージ。(画像: 理化学研究所)

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 理化学研究所と富士通、昭和大学は18日、リアルタイムで胎児の心臓異常を自動検知するシステムを開発したと発表。AIを活用したこのシステムによって先天性心疾患の見落としを防ぎ、早期の診断や治療計画の立案につなげるという。

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 先天性心疾患とは生まれながらに心房や心室、弁、血管のつながり方などに異常が認められる病気である。発症頻度は全出生児の約1%で、すべての先天性疾患のなかで最も高い。死亡する新生児の約20%は重症先天性心疾患によるといわれるほどだ。

 近年では小児科の治療技術の進歩によって、先天性心疾患の新生児を治療したときの予後は著しく改善している。さらに胎児期の診断を経て出生の直後から1週間以内に治療した場合の治療成績は、出生後に診断されて手術などの治療をした場合より良好となる。

 しかし胎児の心臓は小さいうえに構造が複雑で動きも速く、超音波検査の際には高い技術を要する。検査の技術は経験などに左右されるため、検査をする人が違えば差が出てしまう。

 そこで共同研究グループはAI技術の「物体検知技術」を用いて、胎児の心臓構造の異常を自動で検知する技術を開発。加えて検査を迅速化して結果の把握および説明を簡便化する新たな検査結果表示システムも開発した。検査の確認にかかる時間は減りその結果は一定となるため、胎児の診断支援のさらなる充実が期待できる。

 今後は日本の大学病院では年間出産数がトップレベルの昭和大学病院4病院の産婦人科にて本格的に実証試験を進める予定だ。数十万枚もの大量の胎児超音波画像を追加で取得してAIに学習させ、スクリーニング精度の向上および実証と検査対象の拡大を図る。

 また、2020年度までに富士通のAI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」への適用を行う。クラウドやオンプレミス、超音波機器メーカーとの提携など、多様な形でAIによる胎児心臓超音波スクリーニングの早期臨床応用実現を目指すという。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る

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