ユーロ週間見通し:もみあいか、引き続き新興諸国の通貨安を警戒

2018年9月1日 15:31

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記事提供元:フィスコ


*15:31JST ユーロ週間見通し:もみあいか、引き続き新興諸国の通貨安を警戒
■伸び悩み、新興国通貨安への懸念残る

先週のユーロ・ドルは伸び悩み。英国の秩序ある欧州連合(EU)からの離脱への期待が広がったことから、ユーロ買いが活発となった。しかしながら、米ドル高・トルコリラ安は続いており、イタリアの債務問題に対する懸念は払拭されていないことから、ユーロ買い・米ドル売りは週末前に縮小した。取引レンジ:1.1585ドル-1.1733ドル。

■弱含みか、1.17ドル近辺で戻り売りの興味残る

今週のユーロ・ドルは弱含みか。イタリアの債務問題に対する懸念は消えていない。また、トルコリラをはじめ新興国通貨は不安定な値動きを続けており、リスク回避的なユーロ売り・ドル買いが再び広がる可能性がある。直近でユーロは1.17ドル台前半まで買われたが、この水準付近にはユーロ売りの興味が残されているようだ。米国の主要経済指標が堅調だった場合、ユーロの上値は重くなりそうだ。

予想レンジ:1.1500ドル−1.1700ドル

■伸び悩み、イタリアの債務問題などへの懸念残る

先週のユーロ・円は伸び悩み。一時130円台後半まで買われたが、イタリアのディマイオ副首相が、財政赤字が来年国内総生産(GDP)比3%を超える可能性があると発言したことや、トルコリラなどの新興国通貨安に対する市場の警戒感は消えていないことから、リスク選好的なユーロ買いは縮小した。130円台では利益確定を狙ったユーロ売りが観測された。取引レンジ:128円56銭-130円87銭

■もみあいか、引き続き新興諸国の通貨安を警戒

今週のユーロ・円はもみあいか。トルコリラなど新興諸国の通貨は不安定な値動きを続けており、リスク回避的なユーロ売りが再び広がる可能性がある。イタリアの債務問題に対する市場の見方や米トランプ政権の通商政策の行方も材料視されそうだ。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・5日:7月小売売上高(6月:前月比+0.3%)
・7日:4−6月期域内総生産確報値(前年比予想:+2.2%)

予想レンジ:127円00銭-131円00銭《FA》

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