NYの視点:円売り持ち高減:今週の注目: 米小売り、トルコ、ロシア、EUと英の離脱協議

2018年8月13日 07:35

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記事提供元:フィスコ


*07:35JST NYの視点:円売り持ち高減:今週の注目: 米小売り、トルコ、ロシア、EUと英の離脱協議
短期投機家・投資家ポジションで円の売り持ち高は前々週から減少した。ユーロの買い持ち高も減少。

今週は、引き続きトルコ、ロシア状況に注目が集まる。米国が新たに制裁を発動した影響で、トルコやロシア経済が一段と悪化し、主要経済に波及する可能性が警戒される。ただ、米国が制裁を発動するきっかけとなったトルコで拘束されている米国人牧師問題が解決に向けて進展しているとの報道もあり、行方に注目が集まる。

米国では、主要金融機関が米国経済の成長見通しを上方修正する中、7−9月期の国内総生産(GDP)を占う上で参考となる7月小売売上高に注目が集まる。前月比+0.1%と、6月+0.5%から伸びの鈍化が予想されている。7−9月期GDPは4.1%の伸びを記録した4−6月期から鈍化が予想されている。ただ、米商務省と類似したモデルを使用していることから常に市場で注目されるアトランタ連銀の7−9月期GDP予測では+4.3%と、引き続き強い成長が予想されている。

多くのエコノミストは米国の2018年の経済の成長率予想を3%と、前月の2.9%から引き上げ。2019年は2.4%で変わらず。2020年は1.8%で、年初に予想されていた2%成長から引き下げた。昨年12月のFOMCで、インフレ期待が低過ぎ、インフレが2%に達しないとFOMCの利上げの決定に反対票を投じ、ハト派として知られるシカゴ連銀のエバンス総裁でさえ、9日に記者団にインフレに自信を示し、経済が強く、年2回の利上げの可能性を示唆しており、さらなるドル買い材料となる。

■今週の主な注目イベント

●米国
14日:7月輸入物価指数:前月比+0.1%(6月—0.4%)
15日:7月小売売上高:予想:前月比+0.1%(6月+0.5%)

●日本
16日:貿易収支:予想‐412憶円(+7208憶円)

●欧州
16日:欧州連合(EU)と英国、離脱協議を再開

●中国
14日:7月小売売上高:予想:前年比+9.1%(6月+9.0%)、
7月鉱工業生産:予想前年比+6.3%(6月+6.0%)

●地政学的リスク
トルコ
北朝鮮
イラン
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン《CS》

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