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【スバル「LOVEキャンペーン」】アメリカで劇的躍進をもたらし、品質瓦解をもたらしもの(1)
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おおよそスバルの年間販売は、国内16万台、海外90万台。生産が国内70万台、海外36万台。そのうちアメリカ市場の販売台数は、9年ほどで3倍に伸び60万台以上が売れている。「これほど急速に拡大できた秘密は何か」?2018年上半期では国内、海外とも生産台数は10%程度減っているが、アメリカ市場販売台数は32万台を超え、絶好調だ。
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このスバルの躍進の理由は、(1)商品企画が優れている、(2)GMのディーラーを取り込めた幸運、(3)「LOVEキャンペーン」の成功、この3つの要素に集約できるのだろう。そのうち、(3)「LOVEキャンペーン」がなんともユニークで販売手法の優れたところだった。
■(1)北米向け商品企画
(1)については、国内販売店の営業マンからは不満が出るほど、北米市場に寄り添う状態が続いている。スバル・アセントは3列シートのSUVで、マツダ・CX-8、CX-9の競合車だが、日本では発売されていない。新型フォレスターの発売も米で先行していたが、ようやく国内でも始まったところだ。北米市場から見ると半年以上遅れている。スバルは、明白に主力市場は北米であると言っている。
これほど北米市場を重視した商品企画を行っていれば、日本国内での販売台数は伸びるはずもない。110万台ほどの生産計画のうち日本国内は16万台程の販売台数で、致し方のないところであろう。アメリカ市場は64万台を見込んでいるのだから、少子化で徐々に落ち込む一方の日本市場を、スバルは既に見限っているのかもしれない。しかし生産においては、アメリカ国内での生産能力は40万台程度で、輸出していることとなる20万台はトランプ政権の政策次第で、大幅な関税をかけられることとなるだろう。
■(2)GMのディーラー網を取り込めた幸運
かつてGM、クライスラーなどがリーマンショックで事実上倒産、再生したとき、多くのブランド(オールズモービル、ポンティアック、サターン、ハマー)を閉鎖することとなった。そのため、アメリカ国内のGMの販売網はスバルを売ることにしたのだが、これは幸運としか言いようがない。アメリカの自動車市場は1,700万台を超えるが、その中での60万台程度であり、市場全体の増減とは別の動きになってもおかしくはない。つまり、やり方次第で大きく拡販できるチャンスがある規模だということだ。GMの販売網を取り込む条件などについては明らかになっていないが、救済的条件を出すことが出来たのであろう。
次は:ボランティア活動を取り込んだ、スバル「LOVEキャンペーン」の正体を見てみよう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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