6日の中国本土市場概況:上海総合1.3%安で4日続落、大型銀行株は逆行高

2018年8月6日 16:54

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記事提供元:フィスコ


*16:54JST 6日の中国本土市場概況:上海総合1.3%安で4日続落、大型銀行株は逆行高
週明け6日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比35.29ポイント(1.29%)安の2705.16ポイントと4日続落した。約2年5カ月ぶりの安値水準に低迷している。上海A株指数も下落し、36.92ポイント(1.29%)安の2833.00ポイントで取引を終えた。

米中貿易摩擦の激化を警戒。中国政府は3日夜、米国から輸入する600億米ドル相当の製品に25%の追加関税を課す報復措置を発表した。米国が2000億米ドル相当の追加関税を実施した場合に発動する予定。両大国の応酬により、貿易摩擦が泥沼化するとの懸念が強まっている。人民元安の一服などを好感し、指数はプラス圏に浮上する場面がみられたものの、買いの勢いは続かなかった。

業種別では、不動産がさえない。新城控股集団(601155/SH)が4.0%安、緑地控股(600606/SH)が1.8%安で引けた。不動産引き締めの動きが各地で相次ぐなか、業績に対する悪影響も不安視されている。景気動向に敏感な資源・素材株、消費関連株、自動車株、運輸株なども売られた。

医薬株やハイテク株も下げが目立つ。ジェネリック医薬品メーカー大手の江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が7.0%安、CRO(医薬品開発業務受託)中国最大手の薬明康徳(603259/SH)が5.0%安、電子部品メーカー大手の環旭電子(601231/SH)が5.2%安、光ファイバー大手の江蘇亨通光電(600487/SH)が3.0%安と値を下げた。医薬株に関しては、薬価引き下げ圧力が意識されている。抗がん剤の価格引き下げを当局が強く要求するなか、ここ1カ月半ほどで大きな成果があがったなどと報告された。他薬剤にも波及すると連想されている。

半面、時価総額上位の銀行株はしっかり。中国農業銀行(601288/SH)が0.9%上昇した。ゼネコン株も物色される。中国交通建設(601800/SH)が2.2%高で引けた。

一方、外貨建てB株の相場は値下がり。上海B株指数が4.66ポイント(1.63%)安の280.61ポイント、深センB株指数が4.84ポイント(0.48%)安の1009.64ポイントで終了した。


【亜州IR】《FA》

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