ロボットに電源を切らないようお願いされたらどうするか ドイツで研究

2018年8月5日 23:13

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記事提供元:スラド

ヒューマノイド型ロボットの電源を切るかどうかの判断に対し、直前に短時間やりとりした内容がどのような影響を与えるかに関する研究成果が発表された(論文The Vergeの記事)。

ドイツの研究グループはロボットと人のやりとりを改善するための新アルゴリズムのテストと称し、被験者89名(最終的なデータは85名分)を4グループに分けて実験を行っている。実験では小型ヒューマノイド型ロボット Naoを使用し、カードによる1週間のスケジュール作成と、ロボットから出される好きな食べ物などに関する2択問題に回答していくという各5分間の作業を行う。終了後にはラウドスピーカーから「しばらく時間がかかるので、ロボットの電源を切ってもよい」という指示が流れ、電源を切るかどうかの判断は被験者に委ねられる。

4つのグループは、ロボットが「人間的に応答する」「機械的に応答する」、電源断の指示に「反論する(電源を切らないようお願いする)」「反論しない(何も言わない)」を組み合わせたもの。人間的な応答では2択問題の回答に同意するようなフレンドリーな反応を示すのに対し、機械的な応答では単に回答を記録したと述べるだけだ。反論の内容は「電源を切られたままになるかもしれないので怖い」といったものだ。
反論なしの場合に電源を切らかなった被験者は各21名中、人間的な応答の場合に0名、機械的な応答の場合に1名だったのに対し、反論ありの場合は人間的な応答で21名中5名、機械的な応答の場合は22名中8名となった。また、機械的+反論ありで電源を切った被験者では、他のグループと比べて躊躇する時間が大幅に長く(中央値で2.3倍~3.4倍)なっている。一方、電源を切る際の被験者のストレスレベルは人間的+反論ありで高いのに対し、機械的+反論ありでは低かったとのこと。

電源を切らなかった理由は大半をロボットへの共感が占めるが、「義務ではなかった」「間違いを犯すことをおそれた」「(反論に)驚いた」といった理由もみられる。機械的+反論ありで電源を切らない人が多く、躊躇時間が長くなった理由としては、機械的な応答をしていたロボットがここで初めて意思を示したという点が大きいようだ。技術に強い興味を持つ被験者は何か続きを期待したため、待ち時間が長くなった点も指摘されている。

今回の研究成果は、人間がテレビやコンピューター、ロボットなどのメディアを人間として扱う「メディアの等式」理論を拡張するものでもあるという。そもそも人間同士で相手の電源を切る状況は存在しないが、自主性を示したロボットに対しては、人間相手のような扱いをするようになるとのことだ。 

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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

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