1日の米国市場ダイジェスト:NYダウは81ドル安、米中貿易摩擦への警戒感が再燃

2018年8月2日 07:42

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記事提供元:フィスコ


*07:42JST 1日の米国市場ダイジェスト:NYダウは81ドル安、米中貿易摩擦への警戒感が再燃
■NY株式:NYダウは81ドル安、米中貿易摩擦への警戒感が再燃

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は81.37ドル安の25333.82、ナスダックは35.50ポイント高の7707.29で取引を終了した。携帯端末のアップル(AAPL)の決算や7月ADP雇用統計が好感され、買いが先行。トランプ政権が中国からの輸入品2000億ドル相当への関税率引き上げを検討していることが報じられると、S&P500とダウは、上げ幅を縮小して下落に転じた。注目のFOMCでは政策金利が据え置かれたものの、米経済の拡大を受けて利上げ方針の維持を示唆した。発表後に株価はもみ合う展開となった。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や不動産が上昇する一方で自動車・自動車部品や資本財が下落した。

アップルは「iPhone X」の好調な販売で平均販売価格(ASP)が上昇して大幅増益となり、株価は200ドルの節目を上回り過去最高値を更新。時価総額も1兆ドル目前に迫っている。食料品のキャンベルスープ(CPB)は、ヘッジファンドのサード・ポイントが同社株を3億ドル以上取得したことが報じられ堅調推移。一方で、原油相場の下落で、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が軟調推移。自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)やフォード(F)は、7月新車販売台数が前年比で減少し下落した。

マーケット終了後に電気自動車のテスラ(TSLA)が発表した4-6月期決算は、一株損失は予想よりも拡大したものの、売上高は予想を上振れた。時間外取引で上昇して推移している。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米中貿易摩擦激化への懸念などでドル弱含み

1日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円01銭まで上昇後、一時111円39銭まで反落し、111円72銭で引けた。予想を上回った米国の7月ADP雇用統計を好感してドル買いが強まったが、その後後発表された7月ISM製造業景況指数と6月の建設支出が予想を下回ったためドル買いは後退。米連邦公開市場委員会(FOMC)は日本時間2日午前3時、市場の予想通り金利を据え置くことを発表した。景気判断を引き上げ、9月の追加利上げを示唆したものの、米中貿易摩擦激化への懸念や米政府機関の閉鎖懸念がドルの上昇を抑える展開となった。

ユーロ・ドルは、1.1700ドルから1.1657ドルまで下落し、1.1661ドルで引けた。ユーロ・円は、130円88銭から130円03銭まで下落。ポンド・ドルは、1.3144ドルから1.3105ドルまで下落。ドル・スイスは、0.9903フランから0.9931フランまで上昇した。


■NY原油:続落、原油在庫の増加などが嫌気される

8月1日のNY原油先物9月限は続落(NYMEX原油9月限終値:67.66 ↓1.10)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日比−1.10ドルの67.66ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時67.31ドルまで売られた。米エネルギー情報局(EIA)がこの日発表した週間在庫統計で、原油在庫は減少予想に反して380万バレル増加していたことが要因。産油国の増産観測も売り材料となった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 31.25ドル +0.37ドル(+1.20%)
モルガン・スタンレー(MS) 50.18ドル -0.38ドル(-0.75%)
ゴールドマン・サックス(GS)236.04ドル -1.39ドル(-0.59%)
インテル(INTC) 48.81ドル +0.71ドル(+1.48%)
アップル(AAPL) 201.50ドル +11.21ドル(+5.89%)
アルファベット(GOOG) 1220.01ドル +2.75ドル(+0.23%)
フェイスブック(FB) 171.65ドル -0.93ドル(-0.54%)
キャタピラー(CAT) 138.54ドル -5.26ドル(-3.66%)
アルコア(AA) 42.04ドル -1.23ドル(-2.84%)
ウォルマート(WMT) 88.24ドル -0.99ドル(-1.11%)
スプリント(S) 5.38ドル -0.05ドル(-0.92%)《HT》

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