ヤマハ発、個性派ベンチャー事業の育成で連続最高益更新に挑む

2018年8月1日 12:05

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復活したマウンテントレール 「SEROW250」。(画像: ヤマハ発動機)

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 ヤマハ発動機は7月25日、2017年に生産終了した二輪車「SEROW250」を中期計画方針に基づきレジャー用のマウンテントレール車として、新排出ガス規制に適合させて再発売すると発表した。

【こちらも】ヤマハ発動機4輪進出(1) 鋼管プラットフォームでつまずく 開発技術と量産技術は別物

 1897年に設立された日本楽器製造の川上源一社長は、1953年『楽器産業はいつまでも楽ができる商売ではない』と考え、125CCのモーターサイクルの開発をスタートさせた。

 1955年7月に川上源一を初代社長として設立されたヤマハ発動機は、第1号機「YA!」で第3回富士登山オートレースへ出場し、優勝を果たした。引き続き馬力アップを目指して、トロンボーンの共鳴原理を排気系の共振に活用するなどの工夫をこらして、第1回全日本オートバイ耐久ロードレースの125CCクラスで1~3位を独占した。

 二輪車を開発の起点とするベンチャーとしてスタートし、現在では二輪車と関連部品などの二輪車事業が構成比63%、船外機、レジャーボート、プール、漁船などのマリン事業が19%、四輪バギー、レクレーションナルビークル、スノーモビル、ゴルフカート、発電機、除雪機、汎用エンジンなどの特機事業が9%、表面実装機、産業用ロボット、車いすなどの産業用機械・ロボット事業が4%、自動車用エンジン、自動車用コンポーネント、電動アシスト自転車、産業用無人ヘリコプターなどのその他事業が5%を占める大企業となり、様々な製品を展開するヤマハの動きを見ていこう。

■前期(2017年12月期)実績と今期(2018年12月期)見通し

 前期実績は売上高1兆6,701億円(前年比111%)で、営業利益は前年よりも412億円増の1,498億円(同138%)と過去最高益を更新した。

 営業利益増加の主な要因としては、海外比率90%の中、前年に比較して円安傾向(1ドル109円->112円、1ユーロ120円->127円)による為替差益154億円、フィリピン、タイ、インドネシアなど新興国で二輪車事業の躍進により307億円、先進国事業の好調で114億円などの増益要因に対し、経費増加104億円と未実現利益調整60億円の減益によるものである。

 今期は円高(1ドル105円、1ユーロ130円)を見込んで、売上高1兆7,000億円(同102%)、営業利益は1,500億円(同100%)で計画している。

■中期計画(2016年12月期~2018年12月期)による経営戦略

 事業環境変化に対応し、進出した個性派事業のブランド力を高め、グローバルに展開し、稼ぐ力を高めるため次の戦略を推進する。

 1.二輪車
 ・新興国: 複数モデルで車体を共有化し、エンジンやフレームの数を絞り込むプラットフォームモデルを採用、外装は現地の好みを取り入れることにより経営効率と商品開発力を高める。
 ・先進国: 高いブランド力で、スポーツ、レジャーなど多様な楽しみ方を提供する。

 2.マリン事業
 ・システムサプライヤー: エンジン、周辺機器+艇体戦略により、幅広くシステムとしての事業価値を提供。
 ・北米市場攻略: 高い製品技術力を生かして、ボートビルダーと連携して強いネットワークを築く。

 3.特機その他
 ・特機: レクレーションナルビークルの強化と差別化。
 ・産業用機械: 家電、LED領域、自動車領域でのシェア拡大とモバイル領域への参入。
 ・産業用無人ヘリコプター: 米国、豪州、タイ、欧州で農薬散布ビジネス拡大。

 ベンチャー企業としてスタートし、個性派事業を育成・成長しているヤマハの動きから目が離せない。(記事:市浩只義・記事一覧を見る

関連キーワードヤマハ発動機二輪車(バイク)電動アシスト自転車

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