JAXA、ロケットの再使用に向けて 打ち上げ実験を2019年春にも再開へ

2018年8月1日 07:34

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●ロケットの再使用は国際競争力を高めるにの不可欠

 「繰り返し打ち上げることができる『再使用ロケット』の実験を、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2019年春にも始める」と7月30日の朝日新聞デジタルが報じている。日本のロケットは大型のH-II(A/B)や中型のイプシロンなどいくつかあるが、すべて使い捨てが現状だ。

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 ロケットの打ち上げに必要な費用は、大型のものだと100億円近くかかるといわれている。膨大にかかる打ち上げ費用をいかに少なくするか。コスト削減が国際競争に打ち勝つために急務となっている。そのためにはロケットの再使用は必要不可欠な技術のひとつだ。

 実験で使うロケットは全高7メートル、重さ2トンとなり、4トンの推力で垂直に離着陸させるというもの。2019年3月ごろまでに100メートル上昇させ、着陸させる。2019年度後半には高度5キロメートルの飛行を目指している。小さなロケットだが、「国際競争力を高めるため、日本も技術を持つ必要がある」(JAXA)のだ。

●米国では既に大型ロケットの回収・再使用が始まった

 米国で民間の宇宙企業、スペースX社が2015年に第1段ロケットの回収に成功。直立した姿勢で燃料を逆噴射しながらゆっくりと着陸した。2017年には回収したロケットを使った再打ち上げに成功している。2018年には10回以上使用できるというエンジンを積んだ世界最大のロケット、ファルコン9ブロック5の打ち上げ・回収を成功させている。

 ライバル会社の米国ブルーオリジン社も2015年にはロケットの回収に成功し、2016年に回収したロケットの再打ち上げにも成功している。

●ロケットエンジンは100回以上の再点火が可能

 日本も手をこまねいていたわけではない。1900年代より研究・開発・実験を行ってきた。2003年には全高3.5メートルの小さな実験用ロケットを使い、42メートル上昇しそのまま垂直に着陸させることに成功している。しかし2008年以降は発射を伴う予算が打ち切られ、実験は休止状態に。ただ、開発に必要性を感じていたJAXAや三菱重工、IHIなどの宇宙関連企業は、ロケットエンジンの開発、燃焼試験などを引き続き行ってきた。2015年6月にはそのエンジンが100回以上の再点火も可能であることが実証されている。(norijun)

関連キーワードIHIロケットSpaceX宇宙航空研究開発機構(JAXA)ブルーオリジン三菱重工業

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