経営不振の鳥取大丸、新会社移行で存続へ

2018年7月17日 06:48

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 売り上げの減少で苦境に立たされている鳥取県鳥取市今町の百貨店鳥取大丸は9月1日付で、筆頭株主の日ノ丸グループ、山陰合同銀行などが出資して6月に設立した新会社のティー・エー・オーに事業承継することを決めた。鳥取大丸は中心市街地の核店舗。撤退を免れたことで新鳥取駅前地区商店街など中心市街地の商業関係者に安堵の声が広がっているが、じり貧状態の脱却には多くの課題が横たわっている。

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 事業継承は会社分割の方法を取り、ティー・エー・オーが商号を「鳥取大丸」と変更して百貨店事業を引き継ぐ。現在の鳥取大丸はJ・フロントリテイリンググループの大丸松坂屋百貨店から14%の出資を受け、役員を受け入れているが、新会社は大丸松坂屋百貨店と資本関係を結ばず、合意書締結による商号使用、商品調達委託などの業務提携とする。

 新会社は経営陣を一新するとともに、約15億円を調達して店舗のリニューアルを図る方針。新しいブランドの誘致や店舗の改装などで事業の立て直しを図るとしている。現在の鳥取大丸は事業承継後、清算手続きに入る。負債21億5,000万円のうち、銀行借り入れの12億円については、債権放棄で同意を得ているという。だが、過去の店舗改装はほとんど効果を上げておらず、先行きを不安視する声も聞こえる。

 鳥取大丸は戦前の1937年、日ノ丸グループの日ノ丸自動車創業者米原章三氏らが鳥取駅前で開業した丸由百貨店が前身。大丸と資本提携し、1949年から鳥取大丸として営業してきた。

 しかし、市郊外への相次ぐ商業施設進出やインターネット通信販売の普及に押され、売り上げはじり貧状態に陥った。ピークの1998年2月期には138億円を超す売り上げがあったが、2018年2月期では54億9,000万円とピーク時の4割弱に落ち込み、7,900万円の最終赤字を記録した。今期中に債務超過に転落する恐れも出ていた。

 催事の削減など徹底した経費削減を推し進めてきたが、延命のためのコスト削減がサービスや従業員のモチベーション低下につながり、客離れを加速させる悪循環に陥っている。このため、撤退も含めて今後の対応を検討していた。(高田泰)

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