トヨタ、「e-Palette Concept」の活用をヤマトやセブンイレブンと共同開発へ

2018年6月22日 11:36

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2018年1月にトヨタが発表した「e-Palette Concept」のイメージ。(画像: トヨタ自動車)

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 トヨタ自動車が自動運転車を使った新しいサービスを創造するため、ヤマトホールディングス(HD)やセブン-イレブン・ジャパンと共同開発への協議を開始したことが伝えられている。自動運転とコンビニ、自動運転と宅配、何となく分かったような気になるが、実は大きな変化を社会にもたらす可能性を秘めている。

 トヨタは1月8日に米ラスベガスでサービス業を対象にした自動走行EVを発表している。全長4~7メートルの3種類のボディサイズを用意し、エリアを限定した上で完全自動運転が可能な「レベル4」の技術搭載を想定している。

 自動運転はユーザーの側からの視点と、サービスを提供する側からの視点がある。JRやバスといった公共交通が維持できなくなった過疎地等で、自動運転車を住民の足として活用したいとするアイデアがある。特に交通の利便性に恵まれていない地域に居住し、免許証の返上を迫られている高齢者にとって“足をどうするか?”は切実な問題だ。交通事故の発生を懸念するあまり、免許証の返上強要になってしまうと高齢者いじめになりかねない。代替策を提示して、本人の選択を待つというのが成熟した社会だろう。

 近くて便利なコンビニはほとんど全国に行き渡った。地域によっては四つ角ごとに店舗が軒を連ねるエリアすらある。もちろんまだ近隣にコンビニのない地域もあるだろうが、現在店舗がない地域にはそれなりの理由がある筈だ。つまり、コンビニは競合他社どころか、地域によっては同じ看板同士が熾烈な戦いを展開している。近くて便利なのは当たり前なので、“ついで買い”を期待して、シェア自転車やコインランドリーまで併設して、顧客誘導に知恵を絞る状況だ。

 そんな状況を勘案するとコンビニ自体が、自動運転車で移動店舗を運営するのは一つの手である。自動運転だから、運転手を張り付けて人件費倒れになる心配はない。出歩くのが億劫になった高齢者にも歓迎されるかも知れない。

 人手不足が切迫しているのはヤマトHDも同じだ。エリア限定が前提なので長距離は無理だが、集荷センターから地域の営業所への運送はどうだろう。最終の宅配には受け渡しというデリケートな瞬間があるが、どんな工夫で乗り切るのか興味は尽きない。ドローンを使った宅配の実証実験が行われているが、その場合にも受け渡しの手順は不可欠だ。相互に知見を交換することもあるだろう。

 自動車メーカーが新型車両を発売する時に、どんな使い方ができるか頭を悩ますことはなかった。消費者が自分の必要と好みに応じて自主的に選択している。「e-Palette Concept」のような車を使った人はいない。全く新しい発想の車は、使い方のアイデアもセットで告知した方が短時間で社会に認知される。トヨタとヤマトHD、セブンイレブンが、どんな発想で“新しい車の形”を生み出すのか?考えただけで興味は尽きない。(矢牧滋夫)

関連キーワードトヨタ自動車自動運転ヤマト運輸セブンイレブン高齢者過疎

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