アクアライン Research Memo(1):業務提携施策、広告費投入、人員増強が噛み合い6期連続増収増益を達成

2018年6月8日 15:01

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記事提供元:フィスコ


*15:01JST アクアライン Research Memo(1):業務提携施策、広告費投入、人員増強が噛み合い6期連続増収増益を達成
■要約

アクアライン<6173>は、1994年に広島で創業された水まわり緊急修理サービスの専門会社である。水まわり緊急修理業界は家屋の築年数経過などを背景に成長しており、同社は全国展開大手3社の一角を占める。エリア別の子会社を競わせる方式で全国展開し、2008年にスケールメリットを生かすために子会社を吸収合併し、本社機能を東京に移した。「水」 に関連したミネラルウォーターの販売 ・ウォーターディスペンサー取扱事業、業界特性が類似するパーソナルジム事業も手掛けている。2015年8月に業界初の上場(東証マザーズ)を果たしている。

1. 水まわり修理市場とビジネスモデルの特長
水まわりの緊急修理の市場規模は約800億円と推定され、住宅の築年数増加による水まわり設備の老朽化などにより、緩やかな成長が続いている。プレーヤーとしては、地場の水まわりを行う工務店が高齢化などの要因で廃業が続いており、同社を含む全国展開大手3社が成長する構図である。大手の中では、(株)クラシアン(本社:横浜)の規模が大きく、次いで(株)イースマイル(本社:大阪、東京)、同社は業界3位のポジションであり、唯一の上場企業である。

同社は独自のビジネスモデルで古い体質の水まわり修理業界に変革をもたらしてきた。その特長は6つ挙げることができる。サービス現場に関する特長としては1)全サービススタッフ正社員化、2)独自の研修制度・処遇、3)車両が店舗(無拠点化)などが挙げられ、顧客満足度の高いサービスが可能となる。本部機能の特長としては、4)機動的な広告宣伝、5)コールセンター力、6)業務提携先の充実などが挙げられ、効率的に受注を獲得する仕組みが出来上がっている。

2. 業績動向
2018年2月期通期は、売上高が前期比22.0%増の5,254百万円、営業利益が同12.6%増の385百万円、経常利益が同14.0%増の386百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同14.1%増の250百万円と6期連続の増収増益を達成した。売上増の要因は、主力の水まわり緊急修理サービス事業の施工件数が伸びたことが大きい。業務提携先との関係強化、広告宣伝効果、人員増強などが成果として実を結んだ。ミネラルウォーターの販売事業においても、ホテルを中心とした新規クライアントが増加し成長した。営業利益に関しては、販売手数料の増加や広告費の増加など戦略的な出費があったものの、増収による売上総利益の増加がカバーし増益で着地した。

2019年2月期通期の業績予想は、売上高で前期比17.3%増の6,165百万円、営業利益で同0.8%増の389百万円、経常利益で同0.9%減の383百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同1.3%増の254百万円と増収増益の見通しだ。各段階の利益の予想が保守的なのは、例年どおり広告費や人件費に余裕を持った予算編成をしているためである。いずれの投資も業容拡大に直結する取り組みであり、順調に推移すれば利益は上振れすると考えられる。

3. 中長期戦略
中長期的には、既存事業における10万件以上のお客様との接点を生かして、緊急かけつけサービス(カギ、ハウスクリーニング、給湯器、PCレスキュー、電気等)に展開することや加盟店制度の導入などを視野に入れ、成長を加速する方向性である。また、新しい事業領域の拡大にも積極的に取り組んでいる。パーソナルトレーニングジムの新業態「スタジオフィット」を虎ノ門にオープン、IoT関連のベンチャー企業に出資をして自社サービスの改善を行いつつシステム外販を狙う事業の開始などに注目したい。

4. 株主還元策
2018年2月期は、好業績を反映して配当金年20円(前期は15円)と連続増配となった。配当性向においても2018年2月期は15.6%(前期は13.1%)と前期から上昇した。今後も配当額及び配当性向を上げていく方針であり、2019年2月期は期末の配当金25円、配当性向20.0%を予想する。

■Key Points
・全サービススタッフの正社員化や無拠点化など独自のビジネスモデルを確立
・業務提携施策、広告費投入、人員増強が噛み合い6期連続増収増益を達成
・パーソナルトレーニングジム事業、IoT事業などへ事業領域を拡大
・連続増配実施。2019年2月期も配当金25円、配当性向20%に増配予想

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)《MH》

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