写真を撮影すると記憶が弱まる その理由は?

2018年6月7日 23:38

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記事提供元:スラド

headless曰く、 写真を撮影すると実際の体験に関する記憶が弱まる現象は「photo-taking-impairment」(写真撮影障害)などと呼ばれて研究の対象になっているが、その原因はまだ判明していないそうだ。これについて米カリフォルニア大学サンタクルーズ校の研究者が2つの実験を通じて考察している(Journal of Applied Research in Memory and Cognition誌掲載論文The Next Web)。

 写真撮影障害の原因として有力な仮説は、写真に記憶を頼る記憶オフロード説と、カメラ操作に気を取られて記憶に残りにくくなる集中力低下説の2種類だ。集中力低下説では撮影後に影響が残ることも想定される。

 実験では作者名と作品名を添えた絵画のスライド15枚を各15秒表示。被験者には5枚ごとに写真撮影・観察のみといった指示を与え、終了後に絵画の内容に関するテストを行う。撮影にはiPhone 5を使用し、写真の閲覧方法も説明するが、テスト直前に写真を閲覧できないことを伝える。

 実験1で与える指示は「スライドの観察のみ(観察)」「カメラアプリで撮影(撮影)」「Snapchatアプリで撮影・送信(Snapchat)」というもの。Snapchatで送信した写真を後で閲覧できないことは事前に伝えてあり、撮影・Snapchatともに撮影後はスライドを観察するよう指示する。実験2は「カメラアプリで写真を撮影後に削除(削除)」でSnapchatを置き換えたもの。こちらは撮影・削除で操作後に15秒間観察できるよう変更している。

 テスト結果は観察が最も好成績で、撮影が続く。写真を後で閲覧できないことがわかっているSnapchatと削除の成績が最も悪く、記憶オフロード説と矛盾する。ただし、写真撮影と結びつけられた過去の体験が影響している可能性もあるとのこと。実験2の結果は撮影中の集中力低下説と矛盾するが、撮影後の集中力低下説には一致し、論文は写真撮影で記憶を完了した気になってしまう可能性を指摘する。ただし、自発的な写真撮影では記憶が向上するという研究結果もあり、さらなる研究が必要とのことだ。

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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

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