6日の中国本土市場概況:上海総合0.03%高で3日続伸、素材セクターしっかり

2018年6月6日 16:51

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記事提供元:フィスコ


*16:51JST 6日の中国本土市場概況:上海総合0.03%高で3日続伸、素材セクターしっかり
6日の中国本土市場は小幅に値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比0.97ポイント(0.03%)高の3115.18ポイントと3日続伸した。上海A株指数も上昇し、1.02ポイント(0.03%)高の3262.78ポイントで取引を終えている。

金融緩和期待が強まる流れ。年央を迎えて流動性ひっ迫が警戒されるなか、預金準備率の引き下げ観測が浮上している。米中通商協議の進展もプラス。貿易戦争を回避するための交渉で、中国側は対米輸入額を今年250億米ドル上積みすると提案した。また、米当局が制裁を科した中国通信機器メーカーの中興通訊(ZTE:000063/SZ、763/HK)を巡っては、制裁措置の解除に関して米商務省と基本合意したと伝わっている。指数は安く推移していたものの、引けにかけてプラスに転じた。

業種別では、景気動向に敏感な素材株の上げが目立つ。江西銅業(600362/SH)が3.4%高、宝山鋼鉄(600019/SH)が1.4%高、安徽海螺セメント(600585/SH)が1.8%高で引けた。ITハイテク関連株や、バイオ医薬関連株も高い。空運株や発電株、前場にさえなかったエネルギー株なども買われた。

半面、金融株はさえない。招商銀行(600036/SH)が1.6%安、中国平安保険(601318/SH)が1.2%安で引けている。社債の違約(デフォルト)が足元で相次ぐなか、信用リスクに対する警戒感が改めて意識された。保険株に関しては、中国人民保険集団(1339/HK)などが申請したA株IPOが5日に審査通過するなか、目先材料の出尽く感が広がっている。不動産株や自動車株なども売られた。

一方、外貨建てB株の相場は値上がり。上海B株指数が0.10ポイント(0.03%)高の309.79ポイント、深センB株指数が3.17ポイント(0.28%)高の1127.02ポイントで終了した。


【亜州IR】《FA》

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