ビジネスジェット機「ホンダジェット」ついに日本で販売開始

2018年6月6日 22:04

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ホンダジェットエリート(写真:本田技研工業の発表資料より)

ホンダジェットエリート(写真:本田技研工業の発表資料より)[写真拡大]

■2019年前半に納入開始

 ホンダの航空機事業子会社であるホンダ・エアクラフト カンパニー(以下、HACI)は、小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の日本での受注を6月6日より開始した。販売は、丸紅エアロスペースをディーラー「ホンダジェット・ジャパン」に指定し、販売・整備・機体の運用サポートなどの各種サービスを提供することになる。HACIは、国土交通省航空局に対し、2018年5月に機体の型式証明申請を行っており、2019年前半の納入開始を目指すことになる。

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■独自のエンジン配置が特徴のホンダジェット

 「ホンダジェット」の特徴は、主翼上面にエンジンを配置したことにより、空力的に大きな効果を得られる最適な位置と形状を備えたことである。そして、その革新的なエンジン配置により、胴体にエンジン支持構造を必要とせず、内部スペースを最大限利用できることから、クラストップの広い客室と大容量の荷物室を実現することが可能となっている。

 また、セールスにおいても「ホンダジェット」は、2017年暦年(1月〜12月)におけるデリバリー数が43機となり、小型ジェット機カテゴリーにおいて第1位を獲得している。

■最新型の「ホンダジェット・エリート」を導入

 日本での発売においては、性能をさらに向上させた、最新型の「ホンダジェット・エリート」を販売することになる。これは、従来の「ホンダジェット」に対して、約17%(+396km)の航続距離延長、エンジンノイズを低減させる新インレット構造採用による静粛性の向上、そしてアビオニクスシステムや安全性制御をさらに進化させた先進の小型ビジネスジェット機となる。

 そのため、燃費・最高速度・最大運用高度・上昇性能・航続距離・静粛性・室内サイズなど、全ての主要性能項目でクラス最高水準を実現し、素材の質感、造形、構造の細部にまでこだわった客室と合わせて、乗員に快適な空の移動を提供している。

 ビジネスジェット機を利用する最大のメリットは、移動に伴う時間的制限からの解放であり、定期便とは異なり、自由な時間に目的地に向かうことができ、空港での待ち時間も大幅に短縮できる。さらに、静かでプライバシーが守られる機内空間でのビジネスミーティングなど、移動時間の有効活用も可能となる。

■ホンダジェット・エリートの主要諸元

・座席数: 最大7人乗り(標準仕様)、乗員1名+乗客5名
・エンジン: GE Honda エアロエンジンズ社製(GHAE)HF120
・最大運用高度: 13,106m(43,000ft)
・全長×全幅×全高(m(ft)):12.99×12.12×4.54(42.62×39.76×14.90)
・最大巡航速度: 422ノット(約782km/h)高度3万フィートにおいて
・航続距離: 2,661km(1,437nm)(記事:田中秀雄・記事一覧を見る

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