ヤマト運輸、宅配ロッカーの増設を継続

2018年6月1日 06:32

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 宅配ロッカーを巡る動きが大きくなってきた。ヤマト運輸はロッカーを増設して、宅配便の受取時間や場所を弾力的にする仕組みを拡充する。18年度末までには前年同期比で7割増の5千カ所超に増設したうえで、ヤマト便以外の宅配便にも受け取れる対象を拡大する。ネット通販の普及により増大する荷物を、より効率的に配送できる仕組みを構築し、人手不足に見舞われている配達員の負担を減らそうという試みだ。

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 ロッカーは主に首都圏の1都3県や名古屋、大阪などの大都市部を重点地域として、自社の営業所や駅の構内、スーパー、ドラッグストアなど普段の生活で人が自然に立ち寄る場所を選択し、使い勝手の良いインフラに変える方針だ。18年3月末の設置数は約3千カ所になったが、18年度末には5千件を超えることが見込まれる。

 今後もコンビニやオフィス、学校、病院、市役所等の行政施設、工場などへの設置を進め、自動販売機の感覚で利用頻度を高めようとしている。

 宅配ロッカーは配達効率が高いことや再配達発生リスクがないというメリットが大きい。ヤマト運輸の「クロネコメンバーズ」に会員登録した利用者は、スマホで届け先を近くのロッカーに変更できる。その後は、自分の都合の良い時間に立ち寄りって受け取る。利用者にとっての利便性も高く、好評であることも増設を後押しする要因となっている。

 新潟県の新潟市と長岡市のスーパー「原信」では、屋外に宅配ロッカーを設置し、24時間の利用が可能だ。ヤマト運輸に会員登録していると、受取場所として宅配便ロッカーの選択が可能になる。パスワードがメール送信されるので、受け取りに問題はない。

 群馬県の前橋市では市役所などの公共施設に、宅配便受け取りロッカーを設置した。周辺の住民や企業の利用を想定しているという。時期を見て他の宅配会社の利用も可能とする方針だ。

 5月30日にマイボイスコム(東京都千代田区)が発表した『宅配便の受け取り方法』に関するインターネット調査の結果(回答数は1万323件)によると、直近1年間の宅配便の受け取り方法は「自宅で直接受け取る」が97.2%と一番多かったが、「宅配ボックス(ロッカー)」は10.9%、「コンビニ・スーパーなどの店頭受け取り」も7.5%を占めている(複数回答あり)。受け取り方法の意向調査では、「自宅で直接受け取りたい」が87.3%の高率であるが、「宅配ボックス」が20.0%、「コンビニ・スーパーなどの店頭受け取り」が16.8%となり、昨年実績よりも受け取り方法として、「宅配ボックス」「店頭受け取り」を選択する人がそれぞれ倍増している。

 佐川急便や日本郵便も自社の荷物に対応するロッカーを整備・増設している。日本郵便は利用の促進を図るため、ロッカーで荷物を受け取った人にポイントを付与するキャンペーンも実施している。切羽詰まった人手不足も再配達も、工夫次第で乗り切れるお手本となるのだろう。(記事:矢牧滋夫・記事一覧を見る

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