福島大・筑波大、蜘蛛の仲間カニムシに新種が多い事を解明

2018年5月14日 07:47

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カブトツチカニムシ属。 (左)ニホンカブトツチカニムシ  (右)福島県産の未記載種。(画像:筑波大学発表資料より)

カブトツチカニムシ属。 (左)ニホンカブトツチカニムシ (右)福島県産の未記載種。(画像:筑波大学発表資料より)[写真拡大]

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 福島大学共生システム理工学類の大平創特任助教を中心とし、筑波大学も参加する共同研究グループは、DNAと形態上の特徴の分析から、カブトツチカニムシ属、いわゆるカニムシに未知の新種がいる事実を突き止めた。

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 カニムシまたは蟹虫は、節足動物門鋏角亜門クモ綱カニムシ目に属する動物の総称である。ほとんどが数ミリメートル以下の大きさの小型の虫(蜘蛛の仲間であるから昆虫ではない)で、前部の肢が大きなはさみとなっていることからこの名がある。

 陸上で暮らし、比較的広範に棲息している珍しくはない生き物だが、なにしろ小さいので人の目に留まることはあまりない。身近なところでいえば、たとえば公園の落ち葉の下や、街路樹の樹皮の下などにも生息している。

 カニムシ類はこのサイズながら捕食者(プレデター)であり、生態系において果たしている役割は小さくないと目される。また、人為的な環境攪乱に敏感に反応するため、指標生物として有用なのではないかと指摘する向きもある。

 さて、今回の研究の対象はカニムシの中でもさらに小さい仲間であるカブトツチカニムシ属(Mundochthonius)である。ユーラシアから北米にかけ広く分布し、森林や洞窟などに暮らす。

 今回、日本全国の土壌からカブトツチカニムシの標本を採集し、DNA分析を行ったところ、日本では従来3種しか既知種がいないところ、実際には最低でも7種のカブトツチカニムシ属がいることが明らかになったという。つまり4つが隠微種である。隠微種というのは、DNA上などの分析からは別種とされるべきであるが外見などからは見分けがつかない未知の種のことである。

 そこで研究グループは、この4種を見分けるための外見上の指標を調べたところ、現在の分類方法では採用されていないが利用可能な特徴が認められたため、新種を発表するための投稿論文の準備中であるという。

 なお、ここまでの研究内容については、Invertebrate Systematics誌のオンライン版に掲載されている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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