glibcマニュアル内のジョーク巡りコミュニティとRMSが衝突 RMSが特権行使

2018年5月10日 18:03

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記事提供元:スラド

 GNU Libc(glibc)のマニュアルでabort()関数を説明する項には、「Future Change Warning」として注意事項が掲載されている。これは一見すると意味が分からないが、ジョークとして残されているそうだ。そのためマニュアルからこの項目を削除しようという提案が出たのだが、FSFやGNUの創設者であるRichard M. Stallman(RMS)氏の反対によってこの提案は却下されたという(本の虫LWN.net)。

 このジョークについては本の虫の記事で説明されているのでそちらを見て欲しいが、米国には人口中絶(Abortion)のカウンセリングや紹介、支援、中絶の合法化、中絶サービスの支援などに携わる非政府組織(NGO)に対する連邦政府からの資金援助をブロックできる条項があるそうだ。これは「Mexico City Policy」と名付けられているもので、「中絶に関する情報を提供しているNGOには資金を提供しない」というような項目が含まれており、問題のジョークはこれとabort()をかけたというものらしい。

 このジョークは1990年代にRMSが追加したものだが、これに対して「人口中絶に関連した悪い経験を持つ人を傷付ける可能性がある」という理由で削除すべきという提案が出ていたようだ。glibc開発者らの議論の結果このジョークについて削除する方向でまとまっていたようだが、RMSがこれに反対したために提案は却下された。

 ただ、RMSは現時点ではglibcのメンテナではないため、RMSが口を挟んで提案を却下したことに対しては批判が出ている。これに対しRMSは「glibcはGNU Projectの一部であり、GNU Project全体のポリシーに従ったり、GNU Projectのゴールのために(RMSには)パッケージメンテナに対し指示を出す権限がある」と主張。これは滅多にあることではないが、今回の件はこれに該当する例だとし、変更させたいなら私を説得しろとメールで述べている

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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

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