スバル国交省への報告書(2) スバルの言い分(1) 品質管理技術については「稚拙」

2018年5月8日 22:02

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■まずスバルの言い分を要約してみよう。

 調査目的
“調査の目的は、以下の事項を調査及び検討することである。
1.完成検査工程における燃費・排出ガス測定業務の運用状況の実態、測定値の書き換えに関する事実関係
2.上記事実関係等の原因・背景の分析
3.再発防止策の検討”
としている。

【前回は】スバル国交省への報告書(1) 法的立場の言い訳 根底は「品質低下は気にしない」?

 この報告書は、スバルの企業として社会に向けた「言い訳書」とでも言ったほうが良いかもしれない。文章は弁護士が書いたものと見えるが、経営陣がこの調査を受けてどのような対策を取ったのかが見えてこない。現場の係長を増やし、装置のファイルを書き換えることが出来ない処置を取ろうとしているのは当然だが、それ以上は「マニュアル強化・教育・ガバナンスの強化」しか考えられないようだ。

詳細な調査が基礎にあるとは言え、意外に単純な言い分で、“大気汚染を冒したかもしれない”ことへの恐れなど、社会性を感じることはできない。その趣旨を要約してみると以下の4点であると言える。

(1)係長以上の管理職、経営陣は関与しておらず、組織的仕業ではない。
(2)実際の不良はなかった。
(3)原因は、規範意識の欠如、教育不足、コミュニケーション不足などであった。
(4)再発防止策は、マニュアル整備、係長増員、教育充実などを通じて、コンプライアンス、ガバナンスを強化する。

 これらを通じて、「国土交通省の監督責任に、社会の責任追及が及ばない」ことに配慮しているようだ。そもそも新車検査が多くのメーカーで形骸化している事実は、国土交通省の監督の怠慢だ。スバルとしては、社会からの非難が監督責任に及ばないようにしなければなるまい。また「スバルの組織ぐるみの関与を否定」している。同時に、「実際に不良品を出荷したことはない」とした。これで法的立場を確保している。「刑事訴追、損害請求」から逃れることが、第一の目標のように感じる。それを感じるのは「品質保証」に「稚拙」であることが、報告書の表面に出てしまっているからなのだろう。

 日本を代表し、現在はグローバル企業となった高収益率の、すなわち高投資効率の企業としては、“品質保証体制構築の概念、技術”を経営陣が持ち合わせていないことを感じさせる。

 次に、もう少し詳しく「スバルの言い分」の「組織的関与はなかった」を見てみる。(kenzoogata)

続きは: スバル国交省への報告書(3) スバルの言い分(2) 「組織的関与ではない」

関連キーワードスバル国土交通省

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