都市部のファーストフード近くの住人、心血管疾患になる割合が高い オランダでの研究

2018年5月1日 09:25

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記事提供元:スラド

pongchang 曰く、 欧州心臓病学会のEuropean Journal of Preventive Cardiology誌に「都市部でファーストフード店の近くに住む人に心筋梗塞や狭心症が多い」というオランダでの研究結果が発表された(論文Medical Xpressの記事)。

研究では1 ㎞2あたり1,000戸以上の地域を都市部、1,000戸未満の地域を郊外に区分。15年以上同じ住所に住んでいる35歳以上の成人のうち、2009年時点で心疾患がなかったグループを対象に、自宅周辺のファーストフード店密度(FFD)の違いによる心血管疾患・虚血性心疾患・脳卒中・心不全の発症オッズ比を算出している。

都市部ではFFDが高い場所で心血管疾患、特に虚血性心疾患が増加し、500m以内にファーストフード店が2軒ある場所では、0軒の場所と比べて13%多くなり、1km以内にファーストフード店が5軒以上ある場所では17%多くなった。一方、郊外ではFFDの違いによる差が小さくなっている。

 郊外での差が小さくなったことについて研究者は、都市部よりもFFDが低い点や、自動車の利用が多いために距離の影響を受けにくい点を指摘している。既婚率が都市部(66%)より郊外(76%)で高いことも影響しているかもしれない。

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