パナソニック、「持続可能な水産物」を社員食堂に継続導入へ 国内初

2018年3月6日 16:19

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 パナソニックは、MSC(Marine Stewardship Council、海洋管理協議会)及びASC(Aquaculture Stewardship Council、水産養殖管理協議会)の認証を取得した持続可能な水産物(サステナブル・シーフード)を3月から順次、国内すべての同社社員食堂に導入する。MSC認証とASC認証は、WWFジャパン(世界自然食品保護基金ジャパン)が唯一持続可能と公認しているもので、企業が社員食堂に継続的に提供するのは、国内では初めてとなる。

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 3月22日より、まず、大阪府門真市の同社本社で月1回の提供を開始し、3月中に大阪市中央区の大阪ビジネスパーク(OBP)拠点でも実施の予定である。その後、提供頻度・導入拠点を増やし、2020年には国内すべての同社社員食堂での導入をめざすことにしている。

 パナソニックは、社会貢献活動の一環として、これまで約20年にわたってWWFジャパンとの協業を通じて、「海の豊かさを守る活動」を行っている。具体的には、2001~2006年にかけて有明海干潟保全支援活動を、また、2007~2015年にかけては、黄海エコリージョン支援活動を推進している。

 MSC/ASC認証関連では、2014年から「南三陸における環境配慮型の養殖業復興活動」の支援を開始したほか、2016年3月には、宮城県漁業協同組合志津川支所戸倉出張所における日本初の生産者ASC認証取得に貢献した。引き続き、生産地における持続可能な水産業の確立と、消費地におけるサステナブル・シーフード普及への支援を続けていく考えである。

 MSCとASCはともに、海洋の自然環境や水産資源を守って獲られた水産物および養殖水産物に青いエコラベルの貼付を認め、認証エコラベルとして、消費者の選択に役立てている。

 今回、パナソニックが、社員食堂でのサステナブル・シーフードの導入を始めたのも、そうした海の自然環境や水産資源の保護に貢献する活動の一環であり、社員に対するサステナブル・シーフードの理解促進を図ることによって、周囲への影響拡大を期待している。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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