今週のマーケット展望「ECB政策理事会がターニングポイントか」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(飯村真由)

2017年9月4日 13:18

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記事提供元:フィスコ


*13:18JST 今週のマーケット展望「ECB政策理事会がターニングポイントか」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(飯村真由)
こんにちは、フィスコリサーチアナリスト飯村真由の「マネックス証券の気になるレポート」です。先週の頭にミサイル発射に続き、週末には核実験を実施するなど北朝鮮による地政学リスクが高まっていますね。さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、9月4日に配信されました。その中から今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。

広木さんは今週の動きについて、日経平均が7月下旬から8月上旬のもみ合い相場で25日線にずっと頭を抑えられてきたことに言及し、『上値抵抗線と意識される25日線を抜けることができれば相場のムードも明るくなると期待される』とする一方で、『週末、日経平均先物の夜間取引は1万9700円台で終えているが、昨日、北朝鮮がおこなった6回目の核実験はさすがに相場の重石になるだろう。25日線奪回は難しい。一時的に上回っても持続性はないだろう』と伝えています。

続けて、『焦点は7日のECB政策理事会だ。資産買い入れ減額(テーパリング)に関するスケジュールなどついて今週の会合で決めるという見方が支配的であり、それがこのところのユーロ高の背景になってきた。7月のECB政策理事会でドラギ総裁が秋に政策変更について議論すると述べたからだが、重要なことは明確に9月とは言っていないことだ。むしろ9月ではない可能性に含みを持たせている』との見解を述べています。

さらに、9日が北朝鮮の建国記念日であることから、更なる挑発行為を行う可能性が高いとして、『前日にあたる8日は北朝鮮への警戒感と週末のポジション調整もあって、手仕舞い売りが優勢になるだろう。そのような展開は誰でも予想がつくから、ECB理事会の前に、すなわち東京時間7日から売りものがかさんでくるだろう』と考察しています。

最後に、日経平均の25日移動平均とTOPIXの移動平均との関係がまったく異なることを挙げた上で、『東証小型株指数や日経ジャスダック平均は右肩上がりで高値更新が続いている。東証1部全体を対象にしたTOPIXのほうが、わずか225銘柄の日経平均よりも株式市場全体の動きを反映している。小型株や新興市場が強いことは、主力の大型銘柄が下げた局面では押し目買いが入りやすいことの一因でもあろう』とまとめています。

飯村真由の「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを飯村真由の見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。

フィスコリサーチアナリスト飯村真由《DM》

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