ユーロ週間見通し:上げ渋りか、ユーロ高に対する警戒感残る

2017年8月26日 15:00

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記事提供元:フィスコ


*15:00JST ユーロ週間見通し:上げ渋りか、ユーロ高に対する警戒感残る
■堅調推移、ドラギECB総裁は金融政策に言及せず

先週のユーロ・ドルは堅調推移。米ジャクソンホール会議でドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が緩和縮小に言及するとの観測が根強く、ユーロはじり高になった。ドラギ総裁は金融政策について言及しなかったものの、ユーロ高をけん制しなかったことから、ユーロ買いが広がった。取引レンジ:1.1731ドル-1.1941ドル。

■もみあいか、欧米金融政策の方向性を見極めへ

今週のユーロ・ドルはもみあいか。欧州中央銀行(ECB)と米連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締めへの方向性を見極める展開となりそうだ。ユーロ圏経済の回復基調が示されても、ECB内にはユーロ高を警戒する意見が少ないとみられている。一方、米経済指標が堅調なら年内米追加利上げへの期待が広がり、ユーロ売り・ドル買いが強まる可能性がある。

予想レンジ:1.1800ドル−1.2100ドル

■上昇、ドラギECB総裁はユーロ高に言及せず

先週のユーロ・円は上昇。北朝鮮有事への警戒感が後退し、ドイツとユーロ圏の8月製造業PMI速報値の上振れを受けて、ユーロ買い・円売りに転じた。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は25日の講演で金融政策に言及せず、ユーロ高への懸念を表明しなかったこともユーロ買いを促した。取引レンジ:127円84銭-130円44銭。

■上げ渋りか、ユーロ高に対する警戒感残る

今週のユーロ・円は上げ渋りか。31日発表のユーロ圏8月消費者物価指数速報値や7月失業率が注目される。予想通りならECBによる金融正常化への思惑が広がり、ユーロ買い材料になり

そうだ。ただし、ECBの7月理事会でユーロ高を警戒する意見が提示されており、投機的なユーロ買いは抑制される可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・31日:8月消費者物価コア指数速報値(前年比予想:+1.2%、7月:+1.2%)
・31日:7月失業率(予想:9.1%、6月:9.1%)

予想レンジ:129円00銭-132円00銭《FA》

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