今日の為替市場ポイント:リスク回避姿勢強まりドル上げ渋りも

2017年8月24日 08:38

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記事提供元:フィスコ


*08:38JST 今日の為替市場ポイント:リスク回避姿勢強まりドル上げ渋りも
23日のドル・円相場は、東京市場では109円83銭から109円33銭まで下落。欧米市場でドル・円は一時108円92銭まで下落し、109円03銭で取引を終えた。

本日24日のドル・円はトランプ米大統領の発言を嫌気としたリスク回避姿勢の強まりから、108円台後半で推移か。ワイオミング州ジャクソンホールで開催される経済シンポジウムを控え、市場では模様眺めムードも広がっており、108円台半ばで下げ止まる可能性がある。

トランプ米大統領は22日、アリゾナ州支持者集会での演説で、公約であるメキシコ国境の壁建設の財源確保ができない場合は政府機関閉鎖も辞さないと言及。また、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉についても、協定を打ち切る可能性があることを示唆した。

2017会計年度が9月末に迫る中、新年度予算をめぐる議会審議が難航するのではないかとの懸念が浮上。また、9月中に合意すると期待が高まっていた債務上限引き上げについても先行き不透明感が強まり、投資家心理が悪化した。市場ではリスク回避姿勢が強まり、米株価が下落。また、米長期金利も低下し、ドル売り圧力が一段と強まっている。

一方で、明日25日にイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長と欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の講演を控え、市場では内容を見極めたいとの思惑は強く、ドル・円は108円台半ばで下げ止まる可能性もある。《HT》

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