注目銘柄ダイジェスト(前場):ファストリ、チエル、富士重など

2016年5月9日 11:42

印刷

記事提供元:フィスコ


*11:42JST 注目銘柄ダイジェスト(前場):ファストリ、チエル、富士重など


ファストリ<9983>:28410円(前日比+390円)
しっかり。先週末に4月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比1.3%増、2ヶ月ぶりのプラスに転換している。客数の減少を客単価の上昇でカバーする形になっている。比較的気温には恵まれたものの、前年4月は同19.3%増と高い伸びで、ハードルが高かったこともあり、プラス転換をポジティブに捉える動きが優勢に。Uアローズなどとの比較でも底堅いといった見方に。

スターティア<3393>:677円(買い気配)
ストップ高買い気配。総務省では、デジタル教科書の普及に向けて、2020年までに全国すべての小・中・高校に無線LANを導入する方針と報じられている。デジタル教科書の普及が促されるとして、関連銘柄として物色される格好になっている。同社は電子書籍作成ソフトを手掛けており、デジタル教科書の普及でビジネスチャンスの拡大が期待されている。

富士重<7270>:3595円(前日比+27円)
買い先行。17.3期営業利益は4300億円程度、前期推定比2割強減少する見通しと報じられている。自動車販売台数は伸びるものの、為替の円高によって採算が悪化するようだ。想定レートは1ドル=105円程度に設定するもよう。市場コンセンサスは1000億円程度下回る水準であるものの、ここまでの株価調整で十分に下振れは織り込まれる状況になっていたとみられる。短期的な悪材料出尽し感が強まる形となっている。

メタップス<6172>:1415円(前日比-395円)
一時ストップ安。三菱UFJモルガン・スタンレー証券(MUMSS)がレーティングを「Neutral」から「Underweight」に、目標株価を2000円から800円にそれぞれ引き下げている。収益回復が遅れているため、エクイティストーリーを弱気に変更するという。「海外展開の成否が今後の株価動向の鍵」とみていたが、収益事業であるmetaps事業の海外展開は苦戦を強いられると予想しているようだ。

マクドナルド<2702>:2751円(前日比+59円)
3日続伸。6日に発表した4月既存店売上高は前年同月比19.1%増(3月は同18.3%増)だった。5ヶ月連続の増収となる。客数は同5.1%増(3月は同7.9%増)、客単価は同13.4%増(3月は同9.6%増)となった。定番メニュー「ビッグマック」をサイズアップした「グランド ビッグマック」「ギガ ビッグマック」を販売し、予想を超える売上になったという。なお、全店売上高は同15.2%増(3月は同14.6%増)だった。

チエル<3933>:4580円(買い気配)
ストップ高買い気配。総務省が20年までに全国すべての小・中・高校に無線LAN「Wi-Fi」を導入する方針と一部メディアで報じられている。教科書の内容をタブレット端末などに収めた「デジタル教科書」の普及に向け、導入費用の半分を補助するといい、チエルなど関連銘柄に物色が向かっている。同社は従前よりデジタル教科書関連として人気化しており、前週末6日まで3日連続のストップ高となっていた。

細田工務<1906>:156円(前日比+27円)
4日ぶり大幅反発。16年3月期業績の上方修正を発表している。営業利益見通しは従来の7.49億円から13.81億円(前期は13.92億円の赤字)へと引き上げた。15年3月期に損失見込み額を計上した再開発事業に関し、当第4四半期において不動産売買契約を締結し、売買価格が確定したことなどから損失見込み額を見直したことを要因に挙げている。

YKT<2693>:216円(前日比+50円)
ストップ高。16年1-3月期(第1四半期)決算を発表している。営業利益は前年同期比2.5倍の2.89億円と大幅増益で着地した。国内向けの設備投資が回復しているほか、工具研削盤等の工作機械も自動車、航空機関連の設備投資需要が続いているという。同社は16年12月期の上期営業利益見通しを同15.8%減の1.50億円、通期では前期比59.2%減の1.60億円としているが、第1四半期時点でこれらを大きく超過した。《KS》

関連記事