【株式市場・今週の展望】三角もちあい上放れし雲を抜けて新年度入り?

2016年3月27日 21:45

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記事提供元:エコノミックニュース

チャートの「三角もちあい」のパターンは、28~29日の権利確定イベントで「上放れ」。日足一目均衡表の「雲」を上に抜けて、波乱の3月を締めくくれるか?

チャートの「三角もちあい」のパターンは、28~29日の権利確定イベントで「上放れ」。日足一目均衡表の「雲」を上に抜けて、波乱の3月を締めくくれるか?[写真拡大]

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 今週、3月第5週、4月第1週(3月28日~4月1日)は5日間の取引。28日は3月期決算銘柄の権利付き最終売買日、29日は配当権利落ち日という、株主優待マニアにとって半期に一度のお楽しみ「権利確定イベント」。31日の木曜日はドレッシング(お化粧)買い期待の年度末。年度初めで入社式がある4月1日はいきなりアメリカの雇用統計の発表。ウソではない。4月1日にジュニアNISAが始まり、電力小売が自由化する。

 世界の主要株式市場の休場日は、28日は復活祭(イースター)休暇の続きで英国、ドイツ、フランスなどヨーロッパの大部分、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、香港などが休場する。アメリカは株式市場も為替市場も通常通り。4月1日にインド・ムンバイ市場が休場する。

 国内の経済指標、イベントは、鉱工業生産指数など月末の政府発表の経済指標が29日、30日に発表される。消費者物価指数は25日発表済み。4月1日の日銀短観が悪化すると、新年度初日というタイミングでもあり、政府・与党筋が景気対策の補正予算編成に動き出すかもしれない。

 28日は3月期決算銘柄の権利付き最終売買日。4月1日に株式分割を行う銘柄が多いが、この日までに買い約定しておけば4月1日、自動的に保有株数が増加する。29日は配当権利落ち日で、2月の労働力調査(失業率)・有効求人倍率、家計調査(二人以上世帯実質家計支出)、商業動態統計(小売業販売額など)が発表される。30日には2月の鉱工業生産指数速報値、自動車の生産、輸出実績、31日には2月の住宅着工戸数、3月の為替介入実績、4月1日には3月調査の日銀短観が発表される。

 年度初めの4月1日に「ジュニアNISA(未成年向け少額投資非課税制度)」がスタートする。利用には事前申込が必要。電力会社が独占してきた電力の小売がこの日、家庭用など小口まで完全に自由化する。すでに契約獲得競争は白熱。女性活躍推進法がこの日から施行される。

 4月1日付で東京電力<9501>が持株会社の東京電力HD<9501>に移行する。横浜銀行<8332>と東日本銀行<8536>が経営統合してコンコルディアFG<7186>が設立される。伊藤ハム<2284>と米久<2290>が経営統合して伊藤ハム米久HD<2296>が設立される。

 主要銘柄の決算発表は小売や外食など2月期決算銘柄が本格的に始まる。

 28日はニトリHD、ヒマラヤ、山下医科器械。29日はハニーズ、ライトオン、NaITO、平和堂。30日は夢の街創造委員会。31日はタキヒヨー、ダイユーエイト、クラウディア、日本エンタープライズ、USEN、宝印刷。4月1日はパイプドHD、日フイルコン、ジーンズメイト、象印マホービン。

 今週の新規IPOは2件。31日にエボラブルアジア<6191>が東証マザーズに新規上場する。東京が本社で、国内航空券のネット販売、訪日旅行手配、アジアでのITオフショア開発などを行う。インバウンド関連。公開価格は1800円。31日にPR TIMES<3922>が東証マザーズに新規上場する。東京が本社で、プレスリリースの配信サイト「PR TIMES」を運営する。公開価格は1340円。4月の新規IPOは今のところ4件の新規上場日が決まっている。一番の大物は4月21日のジャパンミート<3539>。関東一円と北海道に店舗網を持つ総合流通業で、2013年に「肉のハナマサ」を買収した。

 海外の経済指標、イベントは、4月1日のアメリカの雇用統計が最重要。地区連銀総裁が声を揃える「4月利上げ」の行方を大きく左右する。良ければドル高円安、NY株安、東京株高。悪ければドル安円高、NY株高、東京株安。この日はISM製造業景況指数も続いて発表され、これも非常に重要。雇用統計の「前座」29日のADP雇用統計、29日のCB消費者信頼感指数、4月1日の中国のPMIも決しておろそかにはできない。

 28日にはアメリカの2月の個人所得・個人支出、中古住宅販売仮契約、29日にはアメリカの1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数、3月のCB消費者信頼感指数、ADP雇用統計が発表される。イエレンFRB議長の講演がある。

 30日にはドイツの消費者物価指数(CPI)速報値、31日にはアメリカの3月のシカゴ購買部協会景気指数が発表される。31日から4月1日までワシントンDCで「核安全保障サミット」が開かれる。「トランプ氏の異常な愛情」になりかねない大統領選挙の行方も、世界の核安保リスクか?

 4月1日には中国の3月の製造業 PMI(国家統計局、財新)、非製造業PMI(国家統計局)、ユーロ圏の2月の失業率、アメリカの3月の雇用統計(非農業部門雇用者数、完全失業率)、3月のISM製造業景況指数、2月の建設支出、3月の新車販売台数が発表される。

 アメリカの主要企業の決算発表は29日にレナー、30日にカーニバルが発表する予定。

 今年は年初から日経平均の上下動が激しかったが、3月の週間値幅は1016円、532円、678円、298円と、週ごとに小さくなって、値動きが穏やかになっている。チャート上ではローソク足が「三角もちあい」になって横から「雲」に突き刺さるようなパターンを描いている。

 チャート分析の解説を見ると、三角もちあいは日足が極小になったところで「臨界点」に達し、その後に急騰する「上放れ」か、急落する「下放れ」の、どちらかが来るとある。前週4日間の日中値幅は256円、177円、197円、136円とだんだん小さくなったので、17000円線上の臨界点は近づいている。臨界点の後は、三角もちあいのトレンドラインの上の線がフラットなら強気先行で上放れ、下の線がフラットなら弱気先行で下放れと解説にあるが、今回はそのどちらでもない「均衡型」だ。これは弱気と強気が均衡するパターンで、先を読みにくい。

 そんな今週は、マーケットの需給を大きく左右するイベントがある。それは3月期末の「権利確定イベント」。28日の権利付き最終売買日は株価は上昇、29日の配当権利落ち日は株価は下落というのが本来のナチュラルな流れだが、実際は必ずしもそうなってはいない。配当権利落ち日に、配当利回り狙い、あるいは単純な利食い狙いの投資家に押し目買いで底値を拾われることはよくある。株価の先高感があり、相場の地合いが強い年には、特にそうなる傾向がある。

 3月は、インフレ期待の低下を背景にFOMCが今年の利上げ回数の見通しを下方修正した後、ドル円レートが「黒田ラインの下限」115円を下回ったままなかなか浮上できず、一時は110円台まで円高が進行した。それでも25日はようやく113円台まで持ち直してきた。前週、ベルギーで起きたテロで地政学的リスクが浮上して円が買われても、数時間で元に戻っていた。為替の先行きも、ようやく光が見えてきたところ。日経平均株価も、3月10日以後の11営業日中9日間は17000円台に一度はタッチしている。為替レートや上海市場に振り回されてはいるが、地合いは決して悪くはない。

 そんな状況だから、円の先安感、株価の先高感を持つ投資家が、権利配当落ち日にあえて買い向かうマインド、勝負をかけるアニマルスピリットは、出てくるとみる。だから三角もちあいのチャートパターンの17000円線上の臨界点の先にあるものは「上放れ」。週明け、権利付き最終売買日の28日に定石通りに買われた後、配当権利落ち日の29日も、配当落ち分(日経平均で推定112.8円)をカバーしてなお余りある強気の相場になるものと予想する。

 週後半には週末のアメリカの雇用統計その他重要指標待ちの手控えムードが出ても、年度末の31日にはドレッシング(お化粧)買いが期待できる。日経平均は、前年の年度末から約2200円、昨年の大納会から約2000円も安くなった水準なので、厚化粧をしたいのではないか? さらに翌日の4月1日はジュニアNISA口座の取引がスタートする。

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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

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