米ニューズ社、ライバル企業のスクランブル解除方法を拡散させていた?

2012年4月2日 20:17

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 傘下企業が組織的に盗聴を行っていたとして批判を浴びている、「メディア王」ルパート・マードック氏がCEO務める米メディア大手のニューズ・コーポレーションに、「ライバル社の衛星放送を妨害するためスクランブル解除方法を拡散させていた」疑いが上がっている(産経Bizの記事1記事2)。

 これは26日に英BBCの放送調査報道番組「パノラマ」が伝えたもので、ニューズ社のセキュリティ部門は2000年前後に同社への攻撃を行っていた英国人男性と接触、刑事告発を見送る見返りに同社への協力を求め、さらに年6万ポンドの報酬を支払ったという。証言によると、ニューズ社は傘下の英衛星放送BSkyBのライバルであるITVデジタルのスクランブル解除方法を見つけ出し、これを彼らのWebサイトに掲載させたという。最終的にITVデジタルは2002年に10億ポンド超の負債を抱え倒産した。また、27日付けのオーストラリア紙では、内部文書や電子メールを元に、こうした手法は英国に止まらず同国でも行われたという報道がなされている。

 ニューズ社側はハッカーとの関係について「ICカードのセキュリティーを向上させるため情報提供を受けていただけ」と疑惑を否定しているが、盗聴事件を追及している英トム・ワトソン下院議員は英国情報通信庁には捜査する義務があると述べている。

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