神鋼商事、中間期過去最高の大幅増収増益、利益・配当予想を2回目の上方修正、3回目の上振れの可能性
2026年11月9日 07:50
(決算速報)
神鋼商事<8075>(東証プライム)は11月6日に27年3月期第2四半期累計(以下、中間期)連結業績を発表した。計画を上回る大幅増収増益で中間期として過去最高だった。半導体関連分野や産業機械関連分野などの好調が牽引した。そして通期の利益および配当予想を上方修正(26年8月6日付に続いて2回目)した。さらに3回目の上振れの可能性があり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は9月の高値圏から反落したが、好業績に加えて指標面の割安感も評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。
■27年3月期利益および配当予想を2回目の上方修正
27年3月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比20.5%増の3526億32百万円、営業利益が57.1%増の82億84百万円、経常利益が36.2%増の78億79百万円、親会社株主帰属中間純利益が69.5%増の69億05百万円だった。
計画を上回る大幅増収増益で中間期として過去最高だった。半導体関連分野や産業機械関連分野などの好調が牽引した。なお営業外収益および費用では受取配当金が8億28百万円減少(前期は15億68百万円、当期は5億79百万円)、持分法による投資利益が4億47百万円増加(前期は1億32百万円、当期は5億79百万円)、為替差損益が10億76百万円悪化(前期は差益83百万円、当期は差損11億59百万円)、デリバティブ評価損益が11億91百万円改善(前期は評価損3億32百万円、当期は評価益8億59百万円)、売掛債権譲渡損益が3億22百万円悪化(前期は譲渡損3億81百万円、当期は譲渡損7億03百万円)した。また特別利益で投資有価証券売却益が1億56百万円増加(前期は5億28百万円、当期は6億84百万円)し、法人税等合計が5億72百万円減少(前期は21億56百万円、当期は15億84百万円)した。
金属セグメントの鉄鋼ユニットは売上高が3.0%増収で、経常利益が16.4%減の25億01百万円だった。自動車分野向けが堅調で増収だが、前期受領の特別配当金が剥落したため減益だった。アルミ・銅ユニットは売上高が45.8%増収で、経常利益が2.2倍の25億04百万円だった。空調用銅管、半導体・EV向けアルミ板などの需要が好調に推移し、地金価格の上昇も寄与した。原料ユニットは売上高が26.0%増収で、経常利益が増収効果により4.7倍の3億84百万円だった。
機械・溶接セグメントの機械ユニットは売上高が11.3%増収となり、経常利益が28.1%増の17億87百万円だった。半導体検査装置が増加し、大型圧縮機等のメンテナンスサービスも好調に推移した。溶接ユニットは売上高が25.8%増収で、経常利益が3.0倍の8億12百万円だった。溶接機・ロボットが好調に推移したほか、連結子会社における銀・銅相場上昇に伴う評価益も寄与した。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が1768億86百万円、営業利益が40億94百万円、経常利益が37億71百万円、第2四半期は売上高が1757億46百万円、営業利益が41億90百万円、経常利益が41億08百万円だった。
通期の連結業績予想については、26年11月6日付で修正(26年8月6日付の上方修正値に対して売上高を据え置き、各利益を2回目の上方修正)して、売上高が前期比16.1%増の7060億円、営業利益が27.8%増の148億円、経常利益が27.0%増の140億円、親会社株主帰属当期純利益が20.7%増の100億円としている。配当予想も26年11月6日付で中間期1円、期末1円の合計2円上方修正(26年8月6日付に続いて2回目の上方修正)して、前期比34円増配の140円(創立80周年記念配当26円を含む、第2四半期末70円=普通配当57円+記念配当13円、期末70円=普通配当57円+記念配当13円)としている。大幅増配で予想配当性向は37.0%となる。
前回予想(26年8月6日付の上方修正値、売上高7060億円、営業利益135億円、経常利益125億円、親会社株主帰属当期純利益95億円)に対して、売上高を据え置いたが、利益面は営業利益を13億円、経常利益を15億円、親会社株主帰属当期純利益を5億円それぞれ上方修正した。
修正後の通期ユニット別経常利益計画は、金属本部小計が前回予想比14億円上方修正して前期比20億円増の95億円(鉄鋼が6億円上方修正して1億円減の46億円、アルミ・銅が9億円上方修正して13億円増の41億円、原料が1億円下方修正して9億円増の8億円)、機械・溶接小計が1億円上方修正して11億円増の48億円(機械が据え置きで4億円増の35億円、溶接が1億円上方修正して7億円増の13億円)、その他が据え置きで3億円の損失(前期は2億円の損失)としている。
修正後の通期予想に対する中間期の進捗率は売上高50%、営業利益56%、経常利益56%、親会社株主帰属当期純利益69%である。下期の不透明感を考慮しているが、利益進捗率が高水準であることを勘案すれば、さらに3回目の上振れの可能性があり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株価は上値試す
株価は9月の高値圏から反落したが、好業績に加えて指標面の割安感も評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。11月6日の終値は2879円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS378円00銭で算出)は約8倍、今期予想配当利回り(会社予想の140円で算出)は約4.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS3745円99銭で算出)は約0.8倍、そして時価総額は約765億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)