SIRUI「Swift」20mm・40mmを各149ドルで予約販売 絞りリング付き小型AFレンズ

2026年11月4日 15:06

SIRUIは、小型の単焦点AFレンズ「Swift 20mm F2.4」と「Swift 40mm F2.2」の予約販売を開始した。2026年11月4日時点の公式ストア価格は各149ドル(約2万3500円)で、11月6日からの出荷を予定している。

ソニーE、富士フイルムX、Lマウントを用意し、クリック付き絞りリングやカスタマイズ可能なFnボタンを搭載する。同社は防塵防滴構造も特徴に挙げ、日常的に持ち歩くレンズとして展開している。

■約200gのボディーに絞りリングとAFを搭載

SIRUIの公表仕様によると、20mm F2.4は9群11枚構成で、ED(特殊低分散)レンズ2枚、非球面レンズ2枚、高屈折率レンズ2枚を採用する。40mm F2.2は8群11枚構成で、EDレンズ2枚と非球面レンズ1枚を組み込む。

両モデルとも絞り羽根は9枚で、最小絞りはF16、フィルター径は58mmだ。AFにはSTM(ステッピングモーター)を用い、AF/MF切替スイッチとフォーカスリングを備える。Fnボタンにはフォーカスロックなどの機能を割り当てられ、USB-C端子によるファームウェア更新にも対応する。

20mmの重量はEマウント版が207g、Lマウント版が212gで、全長はそれぞれ62.3mm、60.3mmとなる。40mmはEマウント版が210g、Lマウント版が215gで、全長はそれぞれ62.3mm、60mmだ。いずれもレンズキャップを除いた値である。

最短撮影距離は20mmが0.2m、40mmが0.4mで、最大撮影倍率はそれぞれ0.136倍、0.14倍となる。SIRUIは20mmを風景やスナップ、Vlog向け、40mmを人物や街並み、身近な細部の撮影向けと説明している。

光学系はフルサイズをカバーする設計で、富士フイルムXマウント版はAPS-Cセンサー搭載カメラで使用する。Xシリーズでは、20mmは35mm判換算で約30mm、40mmは約60mm相当の画角になる。購入時にはマウントに加え、使用するカメラで得られる画角も確認したい。

■特殊硝材と非球面レンズの役割

レンズの画質を考えるうえで重要なのが、光を理想的な位置に集める際に生じる「収差」の補正だ。色収差は、光の波長によってガラスの屈折率が異なることで生じ、写真では輪郭の色にじみなどとして現れる。

色収差の補正には、分散特性の異なるガラスを組み合わせる方法が使われる。EDガラスもそのための材料で、Swiftでは両モデルに2枚ずつ採用されている。硝材の性質と、レンズ全体での配置や組み合わせが補正に関わる。

非球面レンズは、球面とは異なる曲面を使って光の進み方を調整する。光軸近くと周辺を通る光の焦点位置がずれる球面収差や、像の形がゆがむ歪曲収差などの補正に役立ち、小型化にも寄与する。20mmと40mmでは、その枚数と光学構成が異なる。

高屈折率ガラスは、同じ曲率でも光を強く曲げられるため、レンズ設計の自由度を高める材料となる。SIRUIは20mmにこれを採用し、特殊硝材と非球面レンズを組み合わせて、小型化と収差補正の両立を図っている。

STMは、パルス信号によって回転角度や速度を制御するモーターだ。SIRUIはSwiftのAFについて、静かで滑らかな動作をうたい、動画撮影にも適すると説明している。動画向けの特徴として、ピント移動に伴う画角変化であるフォーカスブリージングの少なさも挙げている。

■Viltroxなどの20mm・40mmレンズと比較

価格の近い20mmレンズには、Viltrox「AF 20mm F2.8 Air」がある。2026年11月4日時点のViltrox公式ストアでは、ソニーEマウント版を176ドル(約2万7800円)で掲載しており、Swiftの149ドル(約2万3500円)との差は27ドル(約4270円)となる。Viltroxの重量は157gで、SwiftのEマウント版より50g軽い。

Swiftはクリック付き絞りリングを備え、防塵防滴構造をうたう。一方、Viltroxは絞りリングを省いた簡素な操作系を採用する。ViltroxにもEDレンズ2枚、非球面レンズ2枚、高屈折率レンズ1枚が使われており、特殊硝材の採用は両製品に共通する。

開放F値はSwiftがF2.4、ViltroxがF2.8で、明るさの差は約0.45段となる。レンズの明るさや操作部を重視するか、重量を抑えるかで選択が分かれる。ViltroxにはEマウント以外にニコンZ、Lマウントの製品もある。

同じ焦点距離のタムロン「20mm F/2.8 Di III OSD M1:2」は、重量220gで簡易防滴構造を採用する。2026年11月4日時点では米販売店Adoramaに299ドル(約4万7200円)で掲載されている。絞りリングは備えず、最短撮影距離0.11m、最大撮影倍率0.5倍という近接撮影能力が特徴だ。

Lマウントのパナソニック「LUMIX S 20mm F2.5」は約142gで、防塵防滴設計を採用する。国内のメーカー希望小売価格は8万4700円、米公式ストア価格は499.99ドル(約7万9000円)だ。絞りリングの代わりにカスタマイズ可能なコントロールリングとFnボタンを備える。

より明るい製品には、絞りリング付きのシグマ「20mm F2 DG DN | Contemporary」とソニー「FE 20mm F1.8 G」がある。シグマは370gで、2022年の米国発売時価格が699ドル(約11万円)、2026年11月4日時点の公式サイトでは生産完了品として掲載されている。ソニーは約373gで防塵防滴に配慮した設計を採用し、同日時点の国内ソニーストア価格は15万5100円、米販売店Sweetwaterの掲載価格は998ドル(約15万8000円)となる。

40mmでも、Lマウント向けにはViltrox「AF 40mm F2.5 Air」という近い価格の選択肢がある。2026年11月4日時点の公式ストア掲載価格は168ドル(約2万6500円)、重量は約169gだ。Swift 40mmのLマウント版は19ドル(約3000円)安く、開放F2.2と絞りリングを備える一方、重量は46g増える。

■実写性能と購入時の確認点

Swiftの公表仕様では、小型ボディーに絞りリング、Fnボタン、AF/MF切替スイッチを組み合わせた操作性が目を引く。画質については、SIRUIがMTF曲線と作例を公開している。解像感や色にじみ、歪曲、周辺減光を判断する際には、これらに加えて実写レビューも参考になる。

AFは、使用するカメラとの組み合わせも確認したい項目だ。写真家Dustin Abbottは、従来のSniperシリーズを富士フイルム機で試したレビューで、静止画の小さなピント移動はおおむね素早い一方、動画AFなどに課題があったと報告している。Swiftについても、使用予定のボディーでの合焦速度、追従性、動画撮影時の挙動が評価のポイントになる。

SIRUIは従来のAFレンズ向けに、互換性やフォーカス動作を改善するファームウェアを提供してきた。購入後も対応カメラと更新情報を確認することで、利用できる機能や動作条件を把握しやすくなる。

防塵防滴については、SIRUIが製品の保護性能として案内している。屋外で使う際には、取扱説明書の使用条件や保証範囲も確認したい。NotebookcheckはSwiftについて3年間の保証を報じているが、日本向けの保証条件は購入先で確認する必要がある。

公式ストアでは2026年11月4日時点で予約商品として掲載され、11月6日からの出荷予定が示されている。NotebookcheckはAmazonでの取り扱いも報じている。日本での正式な発売日と国内販売価格については、国内向けの案内を待つ状況だ。

元記事: SIRUI Swift Lenses: Weather-Sealed Full-Frame Autofocus for $149 Undercuts Viltrox

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