JSP、27年3月期業績予想を2回目の上方修正、年間配当も増額、中間期の利益進捗率は高水準で一段の上振れに期待
2026年11月2日 07:39
(決算速報)
JSP<7942>(東証プライム)は10月30日に27年3月期第2四半期累計(以下、中間期)連結業績を発表した。大幅増収増益だった。需要が堅調に推移したほか、製品価格改定効果も寄与した。そして通期連結業績予想を上方修正(26年7月31日に続いて2回目)した。また配当予想も上方修正した。会社予想はさらに上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は8月の高値圏から反落してモミ合う形だったが、調整一巡して切り返しの動きを強めている。上方修正に加えて指標面の割安感も評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。
■27年3月期中間期大幅増益、通期業績予想および期末配当予想を上方修正
27年3月期中間期の連結業績は売上高が前年同期比22.4%増の860億54百万円、営業利益が2.7倍の82億62百万円、経常利益が2.6倍の83億05百万円、親会社株主帰属中間純利益が2.3倍の64億39百万円だった。
前回予想(26年7月31日付の上方修正値、売上高860億円、営業利益70億円、経常利益71億円、親会社株主帰属中間純利益55億円)を上回る大幅増収増益だった。需要が堅調に推移したほか、原材料価格の変動等に対応した製品価格改定効果も寄与した。
押出事業は売上高が14.5%増の279億54百万円、営業利益(全社費用等調整前)が2.9倍の25億40百万円だった。大幅増収増益だった。食品容器用「スチレンペーパー」を中心とする生活資材製品は食品トレー向け分野や広告宣伝用ディスプレイ材「ミラボード」の販売数量が減少したが、価格改定効果で増収だった。フラットパネルディスプライ向け「ミラマット」を中心とする産業資材製品は高付加価値製品が減少したが、汎用製品および一般包材が増加して増収だった。発泡ポリスチレン押出ボード「ミラフォーム」を中心とする建築土木資材製品は建築・住宅分野向けや土木分野向けが好調に推移して増収だった。
ビーズ事業は売上高が26.6%増の581億円で、営業利益が2.4倍の62億51百万円だった。大幅増収増益だった。発泡ポリプロピレン「ARPRO」を中心とする高機能材製品が、自動車分野・非自動車分野とも好調に推移した。地域別動向として、国内は自動車分野が増加、北米は自動車分野・非自動車分野とも増加、南米は自動車分野が増加、欧州はHVAC向けや自動車分野が増加、中国はバッテリー関連の包装材分野が増加、台湾はAIサーバー関連の包装材分野が減少、東南アジアは自動車分野が増加した。発泡性ポリスチレン「スチロダイア」を中心とする発泡性ビーズ製品は水産分野が減少したが、価格改定効果で増収だった。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が409億52百万円で営業利益が35億41百万円、第2四半期は売上高が451億02百万円で営業利益が47億21百万円だった。
通期連結業績予想については26年10月30日付で上方修正(26年7月31日付に続いて2回目)して、売上高が前期比16.9%増の1700億円、営業利益が48.1%増の115億円、経常利益が44.6%増の117億円、親会社株主帰属当期純利益が28.7%増の85億円としている。配当予想は26年10月30日付で中間期末7円、期末7円それぞれ上方修正して、前期比24円増配の114円(第2四半期末57円、期末57円)としている。連続増配で予想配当性向は35.1%となる。
前回予想(26年7月31日付の1回目の上方修正値、売上高1680億円、営業利益100億円、経常利益102億円、親会社株主帰属当期純利益75億円)に対して、売上高を20億円、営業利益を15億円、経常利益を15億円、親会社株主帰属当期純利益を10億円それぞれ上方修正した。
修正後のセグメント別計画は、押出事業の売上高が540億円で営業利益(全社費用等調整前)が31億円、ビーズ事業の売上高が1160億円で営業利益が94億円としている。前回予想は押出事業の売上高が530億円で営業利益が21億円、ビーズ事業の売上高が1150億円で営業利益が80億円であり、両事業とも上方修正した。
需要動向として、押出事業は生活資材製品および産業資材製品については第1四半期において原材料供給への懸念を背景に一時的な需要増加があったが、通期では概ね前期並みの販売水準を見込む。建築・住宅分野向け断熱材については原材料価格や物価上昇の影響により第3四半期以降に需要減少を見込む。ビーズ事業は、発泡ポリプロピレン「ARPRO」を中心とする高機能材製品が、主に欧州において好調に推移する見込みだ。
修正後の通期予想に対する中間期の進捗率は売上高51%、営業利益72%、経常利益71%、親会社株主帰属当期純利益76%である。利益進捗率が高水準であることを勘案すれば会社予想はさらに上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株価は上値試す
株価は8月の高値圏から反落してモミ合う形だったが、調整一巡して切り返しの動きを強めている。上方修正に加えて指標面の割安感も評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。10月30日の終値は3070円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS324円34銭で算出)は約9倍、今期予想配当利回り(会社予想の114円で算出)は約3.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS4145円07銭で算出)は約0.7倍、時価総額は約805億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)