Deezer、完全AI生成音楽を検索結果から除外する機能を2026年末までに展開へ
2026年10月17日 11:39
音楽配信サービスのDeezerは、完全にAIで生成された音楽を検索結果から除外できる設定を、2026年末までに世界展開する予定だ。利用者は設定をオン・オフでき、対象には楽曲、アルバム、関連アーティストが含まれる。正確な提供開始日は発表されていない。
■検索結果を利用者が切り替え
Deezerが発表した設定は、完全AI生成の音楽を探すかどうかを利用者が選べるものだ。オンにすると対象の楽曲、アルバム、関連アーティストが検索結果から除外され、オフにすれば再び検索できる。
除外の対象は、生成AIで全体が作られた音楽を想定している。人間が制作を主導し、編集やマスタリング、作曲支援などの工程でAIを使った楽曲は、同社の説明では別に扱われる。
Deezerはすでに、検出したAI生成楽曲をアルゴリズムによるおすすめや編集部が作るプレイリストから除外している。今回の設定は検索結果にも利用者の選択を反映するもので、音楽の探し方を調整できる範囲が広がる。
■新規アップロードに占めるAI生成楽曲
Deezerによると、2026年4月には、同社が1日に受け取る新規楽曲の約44%に当たる約7万5000曲がAI生成だった。その後の発表では、同年6月のピーク時に新規アップロードの50%を超え、1日当たりのAI生成楽曲は月間平均で約9万曲に達した。
これらはDeezerに届く新規楽曲の数値であり、再生数の割合ではない。同社は2026年10月の発表で、完全AI生成楽曲の再生は全体の1~3%としている。大量の楽曲を受け入れながら検索やおすすめを管理することが、同社の課題となっている。
Deezerのアレクシス・ランテルニエCEOは、AI生成音楽を除外したいという利用者の明確な需要を確認したと述べた。同社は、AI生成音楽を聞きたい人も、人間の制作者による作品を中心に探したい人も、検索時の表示を選べるようにする。
■日本を含む8カ国の調査で示された需要
DeezerがIpsosに委託した2025年の調査は、日本を含む8カ国の18~65歳、計9000人を対象とした。音楽配信サービスの利用者6791人のうち45%が、完全AI生成の音楽を除外する機能を望むと回答した。
調査では、AI生成曲2曲と人間が制作した曲1曲を聴くテストも実施した。DeezerとIpsosによると、回答者の97%は3曲を正しく見分けられなかった。また、回答者全体の80%が、完全AI生成の音楽には明確な表示が必要だと答えた。
こうした結果は、聴取時の判断に加えて、制作方法を示す情報や表示の選択肢を求める人がいることを示している。新しい検索設定は、その選択肢の一つとなる。
■検出、表示、検索を組み合わせる
Deezerは2025年初めからAI生成音楽の検出技術を運用し、同年6月にはAI生成楽曲を含むアルバムの表示を始めた。同社によると、2025年1月から2026年8月までに4200万曲を超えるAI生成楽曲を検出し、おすすめから除外した。AI生成楽曲を含むものとして表示したアルバムは1400万枚を超える。
2026年6月には、他のサービスのプレイリストも調べられる無料のオンラインAI音楽検出ツールを公開した。Deezerの発表では、20の主要な音楽配信サービスの利用者が使える。同社は検出技術を音楽業界の他の事業者にもライセンス提供している。
検出結果を使ったアルバムの表示やおすすめの管理に、今回、利用者が操作する検索設定が加わる。世界展開の期限は2026年末とされており、具体的な開始日や操作画面の詳細は今後の案内を待つことになる。
元記事: Deezer AI Music Filter Lets Users Hide AI-Generated Songs From Search Results