米S&P500企業、7-9月期利益は31%増へ AI大手が成長の3分の2をけん引
2026年10月13日 10:27
米主要企業の2026年第3四半期(7-9月期)決算は、大幅な増益が見込まれている。ただ、利益成長の多くは人工知能(AI)ブームの恩恵を受ける大手テクノロジー企業に集中する見通しで、市場ではAI関連の高成長が鈍化した場合の影響も意識されている。
LSEGの企業利益調査責任者、タジンダー・ディロン氏によると、S&P500種株価指数の構成企業の第3四半期利益は前年同期比で約31%増える見通しである。この増加分の約3分の2をテクノロジー部門と、アルファベット、アマゾン・ドット・コム、メタなどAI関連の大手企業が占めると予想されている。
投資家は、AIモデルを開発する企業だけでなく、その稼働に必要なAIインフラを構築する企業や、既存の商品・サービスにAIを組み込む企業にも資金を振り向けてきた。テクノロジー株の上昇を背景に、S&P500は決算シーズンを前に過去最高値を更新した。
第3四半期決算シーズンは、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど大手金融機関の決算発表で本格化する。両社は10月13日に第3四半期決算を発表する予定である。
高い利益成長が見込まれるのはテクノロジー部門だけではない。ロイター通信によると、エネルギー部門の第3四半期利益は前年同期比で約115%増える見通しだ。米国・イスラエルとイランの戦争を背景に原油価格が上昇し、米国産原油は第3四半期に約30%値上がりした。
一方、テクノロジーとエネルギー以外では増益率が低い業種も目立つ。ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティテュートのグローバル株式・実物資産部門責任者、サミール・サマナ氏は、AIとの関連が薄い業種に注目することも重要だと指摘した。生活必需品や不動産は、第3四半期の前年同期比利益成長率が最も低い部門に含まれる。
第3四半期の増益率が第2四半期を上回れるかも焦点となる。LSEGによると、S&P500構成企業の2026年第2四半期利益は前年同期比で54%近く増え、2021年以来の高い伸びとなった。
ただ、第2四半期の利益にはアルファベットとアマゾンがAI関連投資で計上した時価評価益が含まれていた。これらを除くと利益の伸びは約35%だった。それでも2021年以来の高い増益率であり、AI関連企業を中心とした利益拡大の強さを示している。