英消費者信頼感、9月は小幅改善 貯蓄意向は上昇、購入意向は低下
2026年9月29日 14:22
英国のGfK消費者信頼感指数は2026年9月、前月から1ポイント上昇してマイナス13となった。一方、大型購入意向は低下し、貯蓄意向は上昇した。10月には家庭向けエネルギー料金の上限が引き上げられ、政府の予算案も発表される予定だ。
■改善した総合指数と慎重な購入意向
GfKとニュルンベルク市場決定研究所(NIM)が9月25日に公表した調査では、総合指数が3カ月連続で上昇した。過去1年の英国経済に対する評価は4ポイント、家計の財政状況に対する評価は3ポイント改善した。今後1年の見通しを尋ねる2項目も、それぞれ1ポイント上昇している。
これに対し、家具や家電などの高額商品を買う時期として適切かを尋ねる「大型購入指数」は1ポイント低下し、マイナス8となった。「貯蓄指数」は5ポイント上昇してプラス27だった。貯蓄指数は総合指数の算出には含まれない。
GfKのニール・ベラミー氏は、貯蓄指数の上昇について、余裕のある人が家計の備えを厚くしようとしている可能性を指摘した。調査が示すのは購入や貯蓄に対する意向であり、実際の支出や貯蓄額ではない。同氏はインフレやエネルギー・燃料価格の上昇が、今後の消費者心理を弱める可能性にも言及している。
■10月のエネルギー料金は標準世帯で年60ポンド上昇
英国のエネルギー規制機関Ofgemによると、標準変動料金でガスと電気を使い、口座振替で支払う標準的な世帯の料金目安は、10月1日から年1723ポンド(約27万1000円)となる。7~9月の年1663ポンド(約26万1000円)から60ポンド(約9400円)、約4%の上昇だ。いずれも年間を通じて同じ水準が続いた場合の目安で、実際の請求額は使用量などによって変わる。
料金上限は請求総額を固定するものではなく、電気・ガスの単価と日額の基本料金を制限する制度だ。10~12月に口座振替で支払う標準変動料金の全国平均単価は、電気が1kWh当たり26.32ペンス(約41円)、ガスが7.97ペンス(約13円)となる。固定料金契約の世帯には、今回の上限改定は直接適用されない。
Ofgemは、今回の上昇は中東で続く紛争に伴う卸売ガス価格の上昇が主因としている。政府は10月1日から2027年3月末まで家庭向け電気料金の付加価値税(VAT)を撤廃する。Ofgemによれば、この措置がなければ標準世帯の年間料金目安は約45ポンド高くなっていた。
■1月の料金見通しと家計の負担
エネルギー調査会社Cornwall Insightは、2026年9月23日時点で、2027年1~3月の料金上限を標準世帯の年1872ポンド(約29万4000円)と予測している。10~12月の1723ポンドと比べると約9%高い。Ofgemによる次回の上限発表は11月下旬の予定で、予測額は確定値ではない。
英国のエネルギー業界団体Energy UKは2026年2月、家庭のエネルギー料金の債務・滞納額を約55億ポンドと推計した。同団体によると、供給事業者の債務関連費用は料金上限にも織り込まれ、標準的なガス・電気併用世帯では年約50ポンドに相当する。料金の上昇は、すでに支払いに苦しむ世帯にも重なる。
別の調査では、英国小売業協会(BRC)とOpiniumが9月の経済見通しの悪化を報告した。BRCのヘレン・ディキンソン最高経営責任者は、10月28日に予定される予算案を前に、消費者は政府に生活費の引き下げを優先してほしいと考えていると述べた。
■予算案と物価動向が次の焦点
ジョン・ヒーリー財務相は10月28日に予算案を発表する予定で、財政規律と政府の財政ルールを守る方針を示している。家計向けの追加支援や税・支出措置の詳細は、発表を待つ必要がある。英国予算責任局(OBR)の経済・財政見通しも予算案とともに公表される。
イングランド銀行は9月の金融政策委員会で、政策金利を3.75%に据え置いた。9人中3人は0.25ポイントの利上げを支持しており、中銀はエネルギー価格の上昇によって物価見通しの上振れリスクが高まったと判断している。10月21日に公表予定の消費者物価指数は9月分であり、10月に始まる新たな料金上限の影響を直接示すものではない。
9月のGfK調査は、景気や家計に対する評価の改善と、高額商品の購入に対する慎重さを同時に示した。冬の料金負担と予算案の内容が、今後の消費者心理を見極める材料となる。
元記事: UK Consumer Confidence Rose in September: Savings Surged, Purchase Intent Fell