「スター・トレック」60周年記念RPGボックスセット登場 特製ルールブックや初代クルーのカードを収録
2026年9月25日 16:40
Modiphius Entertainmentは9月23日、SF作品「スター・トレック」の60周年を記念した卓上ロールプレイングゲーム(RPG)「Star Trek Adventures Second Edition」の特別ボックスセットの予約受付を開始した。豪華装丁のルールブックや初代シリーズのクルーを収録したカードなどが付属し、物理版は2026年12月から出荷される予定だ。9月25日時点で公式ストアの商品ページには「Sold Out」と表示されている。
■豪華装丁のコア・ルールブックを収録
「Star Trek Adventures Second Edition 60th Anniversary Core Rulebook Box Set」は、1966年9月8日に米NBCで放送を開始した「スター・トレック」の60周年を記念するコレクター向け製品だ。米国向け公式ストアでの9月25日時点の表示価格は167ドル(約2万6553円、1ドル=159円換算)で、英国向けには125ポンドで販売される。
物理版の出荷開始は2026年12月を予定しているが、公式ストアでは予約商品の発売・出荷予定日は変更される可能性があると案内している。購入者には、コア・ルールブックのデジタルPDF版が購入直後に提供される。
セットの中心となるのは、第2版コア・ルールブックの豪華装丁ハードカバー版だ。黒を基調とした合成皮革素材の表紙には箔押しによる凹加工が施され、宇宙船U.S.S.エンタープライズやシリーズを象徴する図柄、ロゴなどが金色と青色の箔で描かれている。箔を素材に押し込む加工により、表紙には立体的な質感が生まれる。
ルールブックは、シリーズに登場する宇宙艦隊の象徴的なキャラクターを描いた特製の化粧箱に収められる。化粧箱にはレンチキュラー方式のホログラフィック表現が採用され、見る角度によって絵柄が変化する。レンチキュラー印刷は、細かなレンズを並べたシートによって異なる画像を見せる技術で、カードやコレクター向けパッケージにも利用されている。
■初代シリーズのクルーカードと両面銀河地図
ボックスにはルールブックに加え、初代テレビシリーズ「宇宙大作戦(Star Trek: The Original Series)」のクルーや宇宙船を扱う両面仕様のゲーム用参照カード15枚が付属する。カーク、スポック、マッコイ、ウフーラ、スコッティ、スールー、チェコフらが登場し、第2版のルールに対応したゲームデータを収録する。
さらに、折り畳み式の両面銀河地図ポスターも同梱される。片面には23世紀、もう一方には24世紀後期の「スター・トレック」の銀河が描かれており、異なる時代を舞台とする冒険に利用できる。
コア・ルールブックには、「スター・トレック」の世界観に合わせた2d20システムのルールを収録する。プレイヤーが選択できる種族は14種類で、アンドリア人、カーデシア人、クリンゴン人、オリオン人、バルカン人などが含まれる。
また、惑星連邦、クリンゴン、ロミュランの各勢力に属する15種類の宇宙船クラスについて、ゲーム用データと図版を掲載する。ノンプレイヤーキャラクターや宇宙船、さまざまな生物のデータも収録し、ゲームマスター向けに物語を進行するための指針を提供する。
ゲームでは21世紀から32世紀までの時代を舞台に、宇宙艦隊やクリンゴン帝国、ロミュラン星間帝国など、さまざまな勢力に属するキャラクターとして冒険できる。「スター・トレック:エンタープライズ」の時代から、「スター・トレック:ディスカバリー」シーズン3以降に描かれる遠い未来まで、幅広い時代設定に対応する。
■2d20システムの仕組み
「Star Trek Adventures」は、Modiphiusが展開する2d20システムを採用している。基本的な判定では20面ダイス2個を振り、キャラクターの能力値と技能から算出される目標値以下の出目を目指す。判定の難易度によって必要な成功数が設定され、条件を満たしたダイスが成功として数えられる。
必要な成功数を超えた分は「Momentum(モメンタム)」となり、プレイヤー間で共有できるリソースとして蓄積される。モメンタムを消費すると、以後の判定に使用するダイスを増やしたり、行動の効果を高めたり、ゲームマスターから追加情報を得たりできる。
一方、「Threat(スレット)」は、ゲームマスターが物語上の脅威や障害を表現するためのリソースだ。プレイヤーは追加のダイスを得る際、モメンタムを消費する代わりにスレットを増やすこともできる。ゲームマスターは蓄積されたスレットを使い、敵を強化したり、新たな障害を登場させたりして、任務の緊張感を高められる。
ダイスの出目が1の場合は、通常より多くの成功を得られる。反対に20が出ると、判定の成功・失敗とは別に、不利な状況をもたらす「Complication(コンプリケーション)」が発生する。この仕組みによって、任務を有利に進めようとする判断と、予期しない問題に対処する展開がゲームの中で結び付く。
2d20システムは、Modiphiusの「Fallout」「Dune」「Achtung! Cthulhu」などにも、それぞれの作品に合わせた形で採用されている。同社はシステムの基本的な仕組みをまとめたリファレンス文書も公開している。
■2017年に初版発売、2024年に第2版へ
「Star Trek Adventures」は、Modiphiusが2016年に「スター・トレック」のライセンス取得を発表した後、2017年に初版を発売した卓上RPGだ。2026年はライセンス取得発表から10年を迎える年でもあり、シリーズ本体の60周年と節目が重なった。
初版の発売以降、Modiphiusは「宇宙大作戦」から「スター・トレック:ローワー・デッキ」まで、シリーズのさまざまな時代や作品を扱う追加資料集を展開してきた。宇宙船や異星種族、登場人物などを扱う資料によって、プレイヤーが選択できる物語の舞台やキャラクターの幅を広げている。
第2版は2024年のゲームイベント「Gen Con」で発売された。プレイヤーからのフィードバックや、2d20システムの改良を取り入れたほか、クリンゴン帝国やロミュラン星間帝国など、宇宙艦隊以外の勢力に属するキャラクターでのプレイにも対応している。
また、第2版では「スター・トレック:ストレンジ・ニュー・ワールド」や「スター・トレック:プロディジー」なども扱う。今回の60周年記念ボックスセットには、この第2版のコア・ルールブックが特別な装丁で収録される。
■60周年に合わせた関連ゲームも展開
Modiphiusは2026年4月22日、60周年記念商品の一つとして、追加資料集「Star Trek Adventures Species Sourcebook」を発売した。132ページのハードカバー版には、シリーズ60周年にちなんだ60種類の異星種族のデータと、120種類を超える新たな種族タレントを収録している。
同書は、プレイヤーキャラクターとして選択できる種族を増やすだけでなく、ゲームマスターが独自の異星種族を作成するためのルールや指針も提供する。第2版向けの追加資料集だが、初版の「Star Trek Adventures」や、一人用RPG「Captain's Log」でも利用できる。
カードゲームを手がけるLooney Labsも、60周年に合わせて「Star Trek Fluxx」シリーズの再発売を予定している。初代シリーズ、「新スター・トレック」「ディープ・スペース・ナイン」「ヴォイジャー」を題材とした既存の4作品が、2026年10月20日から再び販売される予定だ。
同日には、「スター・トレック:ローワー・デッキ」を題材とした新作「Star Trek: Lower Decks Fluxx」も発売される予定である。ボイムラー、マリナー、ラザフォード、テンディらが登場し、プレイ中にルールが変化する「Fluxx」の仕組みを通じて、作品のキャラクターや世界観を楽しめる。
■既存プレイヤーと新規プレイヤーの双方を想定
今回の60周年記念ボックスセットは、第2版の標準的なルールブックを所有する既存プレイヤーと、これからゲームを始める新規プレイヤーの双方を想定した製品だ。既存プレイヤーにとっては、特製の化粧箱や豪華装丁のルールブック、初代シリーズのクルーカードなどがコレクションとしての魅力となる。
新規プレイヤーは、付属するコア・ルールブックを使ってキャラクターを作成し、さまざまな時代の宇宙船や異星種族を取り入れた冒険を始められる。購入直後にPDF版を受け取れるため、物理版の出荷開始を待たずにルールを確認することも可能だ。
9月25日時点でModiphiusの公式ストアでは本製品が品切れと表示されており、購入を希望する場合は在庫状況を確認する必要がある。物理版の出荷開始予定は2026年12月で、具体的な発送時期は注文状況や出荷予定の変更によって異なる可能性がある。
元記事: Star Trek Adventures 60th Anniversary Boxed Set Adds Holographic Box, TOS Crew Cards