米国の2026年夏、132年の観測史上で最も暑く 南部では干ばつも深刻化

2026年9月16日 19:44

米海洋大気局(NOAA)は、2026年6~8月が米国本土48州の132年にわたる観測史上で最も暑い気象学上の夏だったと発表した。9月に入っても南部や中南部では高温が続き、オクラホマ州では州全域が干ばつに分類された。太平洋ではエルニーニョ現象が強まっており、秋から冬にかけて米国南部の気温や降水量を左右する要因として注目されている。

■132年の観測史上で最も暑い夏

NOAAの国立環境情報センターによると、2026年6~8月の米国本土48州の平均気温は華氏74.4度(摂氏23.6度)だった。20世紀平均を華氏3.0度(摂氏1.7度)上回り、1936年と2021年が保持していた従来の記録を華氏0.4度更新した。

気象学では、統計を年ごとに比較しやすくするため、北半球の6~8月を夏として扱う。今回の記録は、この3カ月間の平均気温を1895年以降の観測データと比較したものである。

暑さは8月にも続いた。米国本土の8月の平均気温は華氏75.6度(摂氏24.2度)で、観測史上最も暑い8月となった。日中の最高気温の平均も華氏88.6度(摂氏31.4度)に達し、過去最高を記録した。

NOAAによると、米国西部、南西部、ロッキー山脈南部、南部平原を中心に平年を上回る暑さが広がった。夏全体では、アリゾナ、ニューメキシコ、ユタ、コロラドが州別の平均気温で過去最高または過去最高タイとなった。

人為的な気候変動によって平均気温が上昇するなか、熱波の発生頻度と強度も増すことが予測されている。今回の記録的な夏も、こうした長期的な温暖化傾向の中に位置付けられる。

■個別排出者と異常気象のリスクを分析

学術誌「Earth's Future」に掲載されたインディアナ大学のChristopher W. Callahanによる研究は、国や化石燃料生産者の累積二酸化炭素排出量と、極端な高温や大雨の発生確率との関係を推定する統計的枠組みを示した。

研究では、累積排出量の多い個別主体が極端な高温や大雨のリスク上昇にどの程度寄与したかをモデルで推定した。例として、米国からの累積排出量は、地球の約3分の1の地域で近年の極端な高温の発生確率を少なくとも50%高めたと算定された。

これは、すべての国や化石燃料企業の排出が地球の3分の1で同じ影響を生じさせたという意味ではない。個別の排出者が異常気象の発生確率に与えた寄与を、累積排出量に基づいて評価する手法を提示した研究である。

■オクラホマ州の全域が干ばつに

米国干ばつモニターの9月8日時点のデータでは、オクラホマ州のほぼ全域がD1以上の干ばつに分類された。このうち13.1%、約9180平方マイルが、5段階で最も深刻なD4「Exceptional Drought」に該当した。

D4は、広範な農作物や牧草地の被害、水資源の不足、家畜飼育への影響、長期化する火災リスクなどが生じ得る段階である。ただし、干ばつモニターが示す影響例は、その区分で過去に観測された代表的なものであり、D4地域のすべてで同じ被害が発生していることを意味しない。

9月8日までの1週間には、オクラホマ州の大部分で平年を上回る高温と乾燥した天候が続いた。州東部を中心に土壌水分や河川流量が低下し、農業への影響を伴う干ばつが拡大した。一方、州西端のパンハンドル地域では局地的な雷雨があり、一部で干ばつ区分が改善した。

その後に雨が降った地域では、表土の水分や当面の火災リスクが改善する可能性がある。ただし、地下水や河川流量を含む長期的な水不足からの回復には、一定期間にわたる継続的な降水が必要になる。

■サンアントニオなどで9月も危険な暑さ

テキサス州では9月に入っても暑さが収まらず、米国立気象局は13日から14日にかけて、サンアントニオ、オースティンを含むI-35回廊と沿岸平原に暑熱注意報を出した。対象地域では体感温度が華氏111度(摂氏約44度)に達する可能性があるとして、屋外活動を早朝か夕方に移し、水分を十分に取るよう呼びかけた。

注意報はすでに終了しているが、9月中旬になっても強い暑さが続いたことは、記録的だった夏の影響が暦上の季節の変わり目を越えて残っていることを示している。

高温と高湿度が重なると、体温を下げるための発汗が十分に機能しにくくなり、熱中症の危険が高まる。地域の気象情報を確認し、屋外での激しい活動を避けることが重要になる。

■エルニーニョが強まり、南部の降水にも影響か

NOAAの気候予測センターは9月10日、太平洋のエルニーニョ現象がさらに強まったと発表した。北半球の2026年秋から2027年冬にかけて「非常に強い」エルニーニョになる確率は90%を超えるとしている。

東部赤道太平洋では海面水温の平年差が摂氏3度を超え、海洋と大気の双方にエルニーニョに対応する変化が現れている。NOAAは、2026年10~12月の3カ月平均で、1950年以降の過去のエルニーニョを上回る強さになる確率を75%としている。

この75%という予測は、8月時点の69%から引き上げられた。エルニーニョの強さに関する予測であり、特定地域の大雨や干ばつ解消が75%の確率で起きるという意味ではない。

エルニーニョの冬には、亜熱帯ジェット気流の位置や勢力が変化し、米国南部で平年より湿潤な天候になりやすい傾向がある。予測された規模まで現象が発達すれば、オクラホマ州やテキサス州の降水に影響する可能性がある。ただし、NOAAは、強いエルニーニョほど典型的な影響が現れやすくなるものの、地域ごとの天候を保証するものではないとしている。

オクラホマ州の干ばつがどこまで改善するかは、エルニーニョの強さだけでなく、実際に雨をもたらす低気圧の進路や降水の分布、降雨が続く期間にも左右される。今後は、週ごとに更新される干ばつ区分と地域の中長期予報を併せて確認する必要がある。

元記事: Hottest US Summer in 132 Years Burns Into Fall: San Antonio Hits 100 Again

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