米消費者の家計見通し悪化、32.6%が「1年後は厳しくなる」
2026年9月9日 09:04
米消費者の間で、今後1年間に家計が悪化するとの見方が強まっている。収入以上に支出が増えるとの予想も広がり、最低債務返済額を支払えなくなる可能性も上昇した。
ニューヨーク連銀が8日発表した8月の消費者期待調査によると、1年後に家計状況が「かなり悪化する」または「やや悪化する」と答えた人の割合は32.6%となった。前月の30.3%から2.3ポイント上昇し、ほぼ3人に1人が家計の悪化を予想した。
現在の家計状況が1年前に比べて「かなり悪化した」または「やや悪化した」とする回答も、7月の37.6%から38.6%に上昇した。
インフレ率の予想中央値は、1年先が3.6%、5年先が3.0%で、いずれも前月から変わらなかった。3年先は0.1ポイント低下して3.2%となった。
家計支出が収入を上回るペースで増えるとの見方も強まった。今後1年間の家計収入の伸び率予想中央値は3.0%で横ばいだった一方、家計支出の伸び率予想は0.3ポイント上昇して5.2%となった。
今後3カ月以内に最低債務返済額を支払えなくなる確率の平均は、前月から1.2ポイント上昇して13.2%となった。過去12カ月の平均である12.7%をやや上回った。
家計の先行きに対する慎重な見方は、ミシガン大学が発表した8月の消費者調査にも表れた。同月の消費者信頼感指数は51.7と、7月の55.2から6.3%低下した。前年同月の58.2と比べると11.2%低い。
同調査のディレクターを務めるJoanne Hsu氏は、今回の結果について「インフレが当面、高止まりするとの懸念が続いている」と指摘した。
消費者信頼感はすべての政治的立場の層で低下し、特に共和党支持者の落ち込みが大きかった。生活費の上昇を吸収する余力が比較的小さい高齢者、中・低所得者、株式を保有していない消費者でも、信頼感が大きく低下した。
Hsu氏は、イラン紛争を含む政策を巡る不確実性が続くなか、消費者が短期、長期の双方でガソリン価格のさらなる上昇を予想していると説明した。
1年先の企業景況見通しは10%低下し、5年先の見通しも13%落ち込んだ。Hsu氏は「貿易摩擦が再び激化すれば、こうした傾向がさらに強まる可能性が高い」と述べた。
ミシガン大学調査では、1年先のインフレ率予想が7月の4.2%から4.0%に小幅低下した。ただ、イラン紛争が始まる前の2月に記録した3.4%や、2024年のすべての水準を上回った。
長期のインフレ率予想は3.3%で、3カ月連続の横ばいとなった。2024年に記録した2.8〜3.2%の範囲もやや上回った。