Samsung、「Galaxy Z Fold8 Ultra」をモバイルeスポーツ大会に投入―AIフレーム生成をアピール

2026年8月29日 17:02

Samsungは、ドイツ・ケルンで開催中のGamescom 2026において、モバイルeスポーツ大会「#PlayGalaxy Cup」のワールドファイナルを開催した。世界各地の予選を通過した10チームが「PUBG Mobile」で対戦し、競技端末には折りたたみスマートフォン「Samsung Galaxy Z Fold8 Ultra」が使用された。

Galaxy Z Fold8 Ultraは日本でも2026年8月7日に発売され、Samsung.comにおけるSIMフリー版の価格は256GBモデルが29万6780円からとなっている。Samsungは同端末の8インチメインディスプレイや高性能プロセッサ、AIを利用したフレーム生成技術を、モバイルゲーム向けの主要機能として訴求している。

■通年リーグの決勝をGamescomで開催

#PlayGalaxy Cupは、Samsung Galaxy端末のゲーム性能を紹介するPUBG Mobileのグローバルトーナメントだ。2026年は単発イベントから通年形式のリーグへ拡大し、2月26日に米サンフランシスコで開幕イベント「#PlayGalaxy Cup: PUBG Mobile Global Open」が開催された。

この開幕イベントには、100 ThievesやOfflineTV、TeamGalaxyに参加するクリエイターら16人が出場し、Samsung Galaxy S26 Ultraを使用して対戦した。配信者のLudwig氏が司会を務め、そのYouTube配信はSamsungの発表によると1677万回視聴された。

その後、北米、ラテンアメリカ、欧州、東南アジア、南西アジアで地域予選が行われ、計10チームがワールドファイナルへ進出した。決勝はGamescom会期中の8月27日と28日に、ケルンメッセ第9ホールのSamsungブースで開催された。

■決勝端末にGalaxy Z Fold8 Ultraを採用

地域予選の一部ではGalaxy S26 Ultraが使われたが、ワールドファイナルにはGalaxy Z Fold8 Ultraが採用された。同端末は開いた状態で8インチ、最大120Hzのメインディスプレイを備え、重量は215グラム、厚さは4.1ミリとなっている。

大画面は、広い範囲の情報を同時に確認しやすいという点で、マップの把握や周囲の索敵が重要になるPUBG Mobileと相性がよい。一方、通常のスマートフォンとは画面比率や持ち方が異なるため、地域予選とは別の端末を使ったチームには操作姿勢を含めた適応も求められた。

Galaxy Z Fold8 Ultraには、Galaxy向けにカスタマイズされた「Snapdragon 8 Elite Gen 5 Mobile Platform for Galaxy」が搭載されている。バッテリー容量は5000mAhで、Samsungは従来機よりグラフィックス性能やAI処理性能を高めたとしている。

■AIで映像を補うNeural Frame Fusion

Galaxy Z Fold8 UltraとGalaxy Z Fold8には、AIを利用してピクセルやフレームをリアルタイムに生成する「Neural Frame Fusion」が導入された。Samsungによると、グラフィックス処理の電力効率を改善し、高いゲーム性能をより長く維持するとともに、滑らかで安定した映像表示につなげる技術だ。

フレーム生成は、GPUが描画する映像をAI処理で補うという考え方に基づく。GPUの負荷を同じ割合で増やさずに表示上の滑らかさを高められる可能性があり、消費電力や発熱が制約となるモバイル端末では重要な機能となる。

競技用途では、表示の滑らかさだけでなく、プレイヤーの操作が画面へ反映されるまでの遅延も重要になる。SamsungはNeural Frame Fusionによる電力効率と安定性の向上を説明しているが、PUBG Mobileの競技環境における入力遅延やフレーム時間について、独立した測定結果は確認できていない。大会で端末が使用されたこと自体と、技術的な性能が客観的に実証されたかどうかは分けて見る必要がある。

■東南アジアからTeam Verticeなどが出場

東南アジア予選では、マレーシアのTeam Verticeが2026年6月13日に優勝し、ワールドファイナルへの出場権を獲得した。インドネシアのTeam Vonzyも準優勝チームとしてケルンへ進出した。

Team Verticeを率いるMuhammad Nur Ihsan bin Ismail氏は、地域のeスポーツシーンでSan Gamingとして活動している。予選後には「ミスをしても、私たちは常に次の試合に向けて戦略を考え、前進した。ずっとドイツへ行くことを夢見ていたので、今は本当にうれしい」と語った。

東南アジア予選ではGalaxy S26 Ultraが使用されていた。このため、ワールドファイナルでは、より大きな画面を持つGalaxy Z Fold8 Ultraへの対応も競技上の要素となった。

■Samsungが4つのゲーム体験を展示

SamsungはGamescom 2026の第9ホールに1090平方メートルの展示スペースを設け、「#PlaySamsung」をテーマにゲーム関連製品を紹介している。ブースはOdysseyゾーン、Galaxyゾーン、Gaming Hubゾーン、T1ゾーンの4区画で構成される。

Odysseyゾーンでは、Samsungが世界初の6Kゲーミングモニターとして展開する「Odyssey G8」を中心に、ゲーミングモニター、SSD、ヘッドセットを展示している。Odyssey G8は、6K解像度で165Hz、3K解像度で330Hzの表示を切り替えられるデュアルモードに対応する。

GalaxyゾーンではGalaxy Z Fold8 UltraとGalaxy S26 Ultraのほか、低遅延ゲーミングモードを備えたGalaxy Buds4 Proを展示する。来場者は「原神」「Asphalt Legends」「Honor of Kings」などを通じて、端末を体験できる。

Gaming Hubゾーンでは、対応するSamsung製テレビやモニターからクラウドゲームへ直接アクセスする機能を紹介している。別途ゲーム機を接続したり、ゲームを端末へダウンロードしたりせずに利用できることが特徴だ。

T1ゾーンでは、eスポーツチームT1との協力により、League of Legendsの選手FakerことLee Sang-hyeok氏が使用する機材を紹介している。裸眼3D表示を利用し、選択したT1所属選手と対面しているような映像体験を提供する企画も用意された。

■折りたたみ端末をゲーム機として訴求

Galaxy Z Fold8 Ultraは、広いメインディスプレイと高性能プロセッサを組み合わせ、折りたたみ端末をゲーム用途でも訴求する製品だ。Samsungは、#PlayGalaxy Cupを販売促進イベントとして位置付けながら、実際の競技で端末が使われる場も設けた。

大会の実施だけで、長時間利用時の発熱、フレームレート、入力遅延といった性能が客観的に測定されたことにはならない。一方、地域予選を通過したチームが同じ会場でGalaxy Z Fold8 Ultraを使って対戦する構成は、一般的な製品展示とは異なり、端末の操作性や表示特性が競技の進行に直接関わる機会となった。

Samsungは大型ディスプレイ、AIによるフレーム生成、電力効率を組み合わせることで、折りたたみスマートフォンをモバイルゲーム向けの選択肢として定着させたい考えだ。約30万円からという日本価格を含め、こうした特徴が競技プレイヤーや一般のモバイルゲーマーにどこまで受け入れられるかが今後の焦点となる。

■注目ポイントQ&A

●Galaxy Z Fold8 Ultraの日本での価格はいくらですか?

Samsung.comで販売されるSIMフリー版は、256GBモデルが29万6780円、512GBモデルが32万6780円、1TBモデルが38万6780円です。販売事業者や容量によって価格は異なります。

●Neural Frame Fusionとは何ですか?

AIを利用してピクセルやフレームをリアルタイムに生成する技術です。Samsungは、グラフィックス処理の電力効率を改善し、ゲーム映像の滑らかさと安定性を高めると説明しています。

●大会での採用によって性能が実証されたのですか?

大会で実際に競技端末として使われたことは確認できますが、それだけで発熱、フレームレート、バッテリー持続時間、入力遅延などが客観的に実証されたとはいえません。評価には、測定条件を明示した独立機関の検証が必要です。

●#PlayGalaxy Cupのワールドファイナルはいつ開催されましたか?

Gamescom 2026のSamsungブースで、現地時間の2026年8月27日と28日に開催されました。北米、ラテンアメリカ、欧州、東南アジア、南西アジアの予選を通過した10チームが出場しました。

元記事: Galaxy Z Fold8 Ultra Becomes Live Esports Hardware as Samsung Loses Control of Results

関連記事

最新記事