HPの14型ノートPCが米Amazonで319.99ドル、Microsoft 365付属も4GBメモリに注意

2026年8月26日 16:43

米Amazonで、HPの14型ノートPC「HP Laptop 2026 Student Business」が319.99ドル(約5万900円、1ドル=159円換算)で販売されている。販売ページでは参考価格559.99ドルから43%引きと表示され(日本時間8月26日16時時点)、1年間のMicrosoft 365 Personalが付属する。

ただし、販売価格や割引率は米Amazon上の出品情報に基づくもので、価格や在庫は変動する可能性がある。また、本製品は4GBメモリ、128GB SSD、解像度1366×768ドットの画面を採用しており、購入価格だけでなく想定する用途との相性を確認する必要がある。

■「FHD」はWebカメラの仕様、画面は1366×768ドット

製品タイトルに含まれる「FHD」は、HP True Vision 1080p Webカメラを指す。14型ディスプレイ自体の解像度は1366×768ドットのHDで、1920×1080ドットのフルHDではない。

文書作成やWeb閲覧には利用できるものの、表示できる情報量はフルHD画面より少ない。PDFや講義資料を表示しながら別のウィンドウで作業する場合や、小さな文字を長時間読む場合には、この違いが使い勝手に影響しやすい。

■4GBメモリと128GB NVMe SSDを搭載

本製品は4GBのLPDDR5-5500メモリと、128GBのPCIe NVMe M.2 SSDを搭載する。HDDや低速なフラッシュストレージを採用する一部の低価格PCに比べ、NVMe SSDはOSやアプリの起動時間を短縮しやすい。

一方、4GBというメモリ容量は、複数のアプリやブラウザタブを同時に使うには余裕が少ない。文書作成、Web閲覧、動画視聴などを一つずつ行う用途が中心となり、ビデオ会議をしながら資料や複数のWebページを開くような使い方では、動作が重くなる可能性がある。

128GBの内蔵ストレージも、Windowsやアプリ、更新ファイルが容量を使用するため、大量の写真や動画、教材を本体に保存する用途には限界がある。付属するMicrosoft 365 Personalの1TB OneDriveを利用するなど、クラウドストレージとの併用が現実的になる。

通信機能はWi-Fi 6とBluetooth 5.4に対応する。端子はUSB Type-C、USB Type-A×2、HDMI、ヘッドホン・マイク兼用端子を備える。

■Athlon Silver 7120Uは基本作業向けの2コアCPU

プロセッサにはAMD Athlon Silver 7120Uを採用する。Zen 2アーキテクチャに基づくMendocino世代のモバイル向けプロセッサで、2コア・2スレッド、ベースクロック2.4GHz、最大ブーストクロック3.5GHzという構成だ。TSMCの6nmプロセスで製造され、Radeon 610Mグラフィックスを内蔵する。

2コア・2スレッドという構成は、文書作成やメール、軽いWeb閲覧などの基本作業を想定したものだ。Notebookcheckが同じAthlon Silver 7120Uを搭載する別のHP製ノートPCを検証したところ、Office、メール、軽いWeb閲覧には利用できる一方、負荷の高いWebページやマルチタスクでは性能上の制約が表れた。

このため、レポート作成、オンライン教材の閲覧、動画再生などを一つずつ進める使い方には対応できるが、動画編集、3D処理、開発環境、統計解析ソフトなどを主な用途とする学生には向かない。4GBメモリも含め、CPU単体ではなくシステム全体が軽作業向けの構成となっている。

■Windows 11 HomeのSモードを採用

本製品はWindows 11 HomeのSモードで出荷される。Sモードでは、原則としてMicrosoft Storeから入手した対応アプリだけをインストールでき、ブラウザにはMicrosoft Edgeを使用する。

Microsoft Store以外から配布されるアプリや、大学指定のVPNクライアント、専門ソフトなどを導入する場合は、Sモードから切り替える必要がある。切り替えは無料だが、一度解除するとSモードへ戻すことはできない。

Microsoft Edge、Microsoft 365、OneDriveなどを中心に使う場合は、Sモードのままでも基本的な作業を進められる。外部アプリが必要な場合は、購入前にSモードで利用できるか、解除後に本製品の性能とメモリ容量で動作するかを確認したい。

■1年間のMicrosoft 365 Personalが付属

販売ページによると、本製品には1年間のMicrosoft 365 Personalが付属する。Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNoteなどのデスクトップアプリと、1TBのOneDriveクラウドストレージを利用できる。

米国におけるMicrosoft 365 Personalの通常価格は年額99.99ドルである。付属ライセンスを実際に利用する人にとっては、本体価格を判断するうえで大きな要素になる。一方、学校からMicrosoft 365 Educationのアカウントを提供されている学生は、付属ライセンスと利用できる機能が重複しないか確認する必要がある。

Microsoft 365 PersonalにはCopilotを利用できるアプリや機能も含まれるが、対象機能、対応言語、利用回数などには条件がある。本製品の性能とは別に、Microsoftアカウントやサブスクリプションの利用条件を確認したい。

■Copilot+ PCではない

Athlon Silver 7120Uには、Copilot+ PC向けのNPUが搭載されていない。本製品はCopilot+ PCには該当せず、リコールや、Copilot+ PC向けのオンデバイス翻訳などの専用機能は利用できない。

Microsoftが示すCopilot+ PCの要件には、40 TOPS以上のNPU、16GB以上のメモリ、256GB以上のストレージなどが含まれる。本製品はNPUだけでなく、メモリとストレージの要件も満たしていない。

一方、Web上のMicrosoft Copilotや、Microsoft 365 Personalの契約に含まれる対応Copilot機能は、インターネット経由で利用できる。「Copilot AI」という販売ページ上の表記は、Copilot+ PCとしてのローカルAI処理能力を意味するものではない。

■319.99ドルでも用途を選ぶ構成

Gartnerは、DRAMとSSDの価格が2026年末までに2025年比で合計130%上昇し、PC価格を平均17%押し上げるとの予測を示している。ただし、これは市場全体の予測であり、本製品の値引き率や、現在購入することの有利さを直接保証するものではない。

本製品が適するのは、予算を抑えながら文書作成、メール、軽いWeb閲覧、オンライン授業などに使えるWindows PCを必要とし、Microsoft 365 Personalの付属価値を活用できる人だ。家庭内の共有用PCや、用途を限定した2台目のPCとしても候補になる。

一方、複数のアプリを日常的に併用する人、専門ソフトを使用する学生、画面上に多くの情報を並べたい人は、少なくとも8GB以上のメモリとフルHD画面を備えたモデルも比較したい。購入判断では、319.99ドルという価格だけでなく、4GBメモリ、128GBストレージ、HD画面という構成を許容できるかが重要になる。

■注目ポイントQ&A

●2026年の学生向けノートPCとして4GBのメモリは十分ですか?

文書作成や軽いWeb閲覧などを一つずつ行う用途には利用できますが、複数のアプリやブラウザタブを同時に使うには余裕がありません。ビデオ会議をしながら資料を編集するなど、並行作業が多い場合は、より多くのメモリを搭載したモデルが適しています。

●Windows 11のSモードとは何ですか?

Microsoft Storeで提供される対応アプリを中心に使用するWindows 11 Homeの動作モードです。Store外のアプリをインストールするにはSモードから切り替える必要があります。切り替えは無料ですが、元に戻すことはできません。

●このノートPCでリコールなどのCopilot+ PC機能は使えますか?

使えません。Athlon Silver 7120UはCopilot+ PCに必要なNPUを搭載しておらず、メモリとストレージもCopilot+ PCの要件を満たしていません。Web版Copilotや、Microsoft 365 Personalで提供される対応Copilot機能はインターネット経由で利用できます。

●商品名に「FHD」とあるのに、画面がフルHDではないのはなぜですか?

製品タイトルの「FHD」は、HP True Vision 1080p Webカメラの仕様を示しています。14型ディスプレイの解像度は1366×768ドットのHDです。

元記事: HP Student Laptop Drops to $319 With Office Bundle: 4GB RAM and HD Screen Only

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