Apple Store改装で浮上する画面付きホームハブ、早ければ10月登場か
2026年8月26日 16:31
Appleが直営店の壁面展示スペース「Avenues(アベニュー)」の構成変更を進めていると、BloombergのMark Gurman記者が報じた。新型Apple TVやHomePod miniに加え、7インチ画面を備えたスマートホーム向け端末の発売準備である可能性が指摘されている。
この端末はAppleから正式発表されておらず、製品名も明らかになっていない。一部では「Home Hub」や「HomePod with Display」などと呼ばれており、登場時期は早ければ2026年10月、遅ければ2027年初めになると報じられている。
■直営店の展示変更でホーム向け新製品が浮上
Gurman記者によると、Appleの店舗レイアウトを担当するチームは、比較的新しい直営店の外周に設けられたAvenuesの一部を組み替え、新製品向けの展示ベイを追加する準備を進めている。Avenuesには現在、HomePod、Apple TV、AirPods、Beats製品、サードパーティー製アクセサリなどが並んでいる。
2026年秋には新型Apple TVとHomePod miniの投入も予想されているが、Gurman記者は、展示変更の規模が両製品の更新だけでは説明しにくいとしている。そこで発売候補として浮上しているのが、Appleが開発中とされる画面付きのスマートホームハブだ。
店舗の変更だけで発売時期や製品の存在が確定したわけではないものの、画面付きホームハブには、従来のHomePodやApple TVとは異なる製品説明や実演が必要になる。照明やカメラなどの対応機器を画面から操作する方法や、家庭内での設置イメージを示す場所として、専用の展示スペースを用意することには一定の合理性がある。
■7インチ画面を備え、卓上型と壁掛け型を用意か
報道によると、開発中のホームハブはHomePodのようなスピーカーと約7インチの正方形ディスプレイを組み合わせた端末で、卓上型と壁掛け型の2種類が検討されている。社内コードネームは卓上型が「J490」、壁掛け型が「J491」とされる。
卓上型は半ドーム状のスピーカーベースに画面を載せた構造で、壁掛け型は磁石を利用して固定する方式になるという。Appleはキッチンやリビング、寝室など複数の部屋への設置を想定し、1世帯で複数台を利用する形態も検討していると報じられている。
想定される機能には、対応するスマートホーム機器の操作、音楽再生、カレンダーや写真の表示、FaceTime通話、家庭内インターコムなどがある。内蔵カメラで利用者を識別し、表示する情報や画面構成を切り替える機能も開発されているという。
利用者が離れているときは時刻や天気、予定、家庭内機器の状態などを見やすく表示し、近づくと操作向けの画面に切り替わる仕組みも報じられている。人の存在や利用者に応じて表示を変えるという点が、家庭内で共有する端末としての特徴になりそうだ。
■A18チップと新しいSiriが製品の中核に
ホームハブには、iPhone 16世代に採用されたA18チップが搭載されると報じられている。Appleの公式情報では、A17 Proを搭載するiPhone 15 ProシリーズやA18世代以降のiPhoneがApple Intelligenceの対応機種に含まれており、A18の採用は端末上でAI機能を動かすための基盤になり得る。
もっとも、未発表のホームハブで、どの処理を端末上で実行し、どの処理にAppleのサーバー基盤を利用するかは明らかになっていない。音声や要求の大半を常にローカルだけで処理するとの情報や、競合製品に対する処理方式上の優位性についても、現時点では確定した仕様として扱えない。
ソフトウェアはtvOSを基盤に、watchOSやiOSに通じる画面要素を組み合わせた新しいシステムになると報じられている。「homeOS」という名称も取り沙汰されているが、Appleはホームハブ向けOSの正式名称や対応アプリ、配信方法を発表していない。
Appleが2026年6月のWWDCで紹介した新しいSiriは、文脈理解や個人情報を踏まえた応答、アプリをまたぐ操作を強化する方向で開発されている。ホームハブでは画面表示、音声操作、スマートホーム機器の制御を結び付ける役割が想定され、新しいSiriが製品体験の中心になるとみられている。
■Siriの開発状況が発売時期を左右
画面付きホームハブは当初、2025年中の投入が検討されていたものの、新しいSiriの開発スケジュールに伴って延期されたと報じられてきた。最新の報道では、発売時期の見通しは2026年10月から2027年初めまでと幅を持たせて示されている。
AppleはWWDC 2024で、利用者の個人的な文脈や画面上の情報を理解し、アプリ内の操作を実行できるSiriを予告した。その後、一部機能の提供が当初の予定より遅れた。米国ではApple Intelligence対応iPhoneの購入者らが広告表示を巡って集団訴訟を起こし、Appleは不正を認めないまま2億5,000万ドルの和解案に合意している。2026年8月25日時点では、この和解は最終承認前の手続き中である。
新型Apple TVとHomePod miniについても、ハードウェアの準備が進んでいる一方、新しいSiriとの連携が発売時期を左右してきたと報じられている。Apple TVにはA17 Pro以上、HomePod miniにはS9系のチップが採用されるとの観測があるが、いずれも正式な仕様は発表されていない。
■ベトナムで製造、Appleのホーム製品群を拡大へ
Appleはホームハブを中国企業BYDと共同でベトナム生産する計画だと報じられている。BYDは最終組み立て、試験、梱包などを担当するとされ、Appleが新しい製品カテゴリーの生産を当初からベトナムで立ち上げる計画として注目されている。
Appleはホームハブのほか、屋内用セキュリティカメラや、画面を電動アームで動かせる卓上型ロボットも開発しているという。卓上型ロボットは2027年ごろの投入が検討されているが、開発中の製品であり、時期が変わる可能性も報じられている。
一方、従来のApple Homeでは、旧アーキテクチャから新しいアーキテクチャへの移行に伴い、iPadをホームハブとして利用する構成が終了した。新しい構成ではHomePodまたはApple TVがホームハブを担当し、iPadは引き続き対応機器の操作画面として利用できる。画面付きの専用端末が加われば、Apple TVやHomePodと連携しながら、家庭内機器を確認・操作する新たな窓口になる。
直営店の展示変更は、ホーム向け製品群の拡充をうかがわせる新たな材料となった。ただし、画面付きホームハブの発売時期、製品名、価格、仕様、日本での販売についてAppleから正式な発表はない。今後の発表では、新しいSiriの提供状況とともに、既存のApple Home対応機器やApple製品との連携内容が焦点になる。
■注目ポイントQ&A
●Appleの画面付きホームハブはいつ発売されますか?
BloombergのMark Gurman記者は、2026年10月から2027年初めまでの発売を見込んでいます。Appleから正式な発売日の発表はなく、10月発売が確定したわけではありません。
●どのような製品になると報じられていますか?
約7インチの正方形ディスプレイとスピーカーを組み合わせ、スマートホーム機器の操作、音楽再生、カレンダーや写真の表示、FaceTime通話などに対応する端末とされています。卓上型と壁掛け型の2種類が検討されていると報じられています。
●「Home Hub」や「homeOS」は正式名称ですか?
現時点では、いずれもAppleが製品名やOS名として正式発表したものではありません。報道や関連情報で使われている呼称として扱う必要があります。
●日本での発売や価格は決まっていますか?
日本での発売日、価格、販売形態は発表されていません。海外で約349ドルになるとの予測もありますが、これも公式価格ではありません。
●既存のスマートディスプレイを買わずに待つべきですか?
発売時期や価格、対応機能が確定していないため、10月発売を前提に購入を延期する必要はありません。現在必要な機能、利用中のスマートホーム環境、予算を基準に判断するのが現実的です。
元記事: Apple Store Avenues Rebuilt for Home Hub: October Launch Has Physical Proof