シャオミ、電動セダン「SU7」が累計50万台を突破―年間55万台目標は生産・新型車が焦点
2026年8月18日 15:37
シャオミ(Xiaomi)の電動セダン「SU7」シリーズの累計納車台数が、発売から約28.5カ月で50万台を突破した。スマートフォンを中核事業としてきた企業が、初の量産車の発売から2年半足らずで到達した節目である。
一方、シャオミが掲げる2026年の年間納車目標は、全車種合計で55万台だ。2026年1~7月の納車台数は21万6,322台で、目標達成には残る5カ月で月平均約6万6,736台を納車する必要がある。これは同社の過去最高だった2025年12月の5万212台を約33%上回る水準となる。
■SU7シリーズが累計50万台を突破
シャオミ汽車は2026年8月17日、SU7シリーズの累計納車台数が50万台を超えたと発表した。初代SU7は2024年3月28日に発売され、同年4月に納車を開始した。その後、2025年2月に高性能モデルのSU7 Ultra、2026年3月に新世代SU7が加わった。
SU7とSUVの「YU7」を合わせたシャオミ汽車の累計納車台数は、2026年7月時点で70万台を超えている。SU7シリーズだけで50万台に達したことは、同モデルが同社の自動車事業の立ち上げを支えてきたことを示す。
ただし、2026年の年間目標との距離はなお大きい。1~7月の全車種合計は21万6,322台で、55万台に対する進捗率は約39.3%となった。残りの必要台数は33万3,678台であり、8~12月に月平均約6万6,736台を納車しなければならない。
■7月は全体で3万1,267台、SU7は前年同月を下回る
中国乗用車市場情報聯席会(CPCA)のデータによると、シャオミ汽車の2026年7月の納車台数は全車種合計で3万1,267台だった。前年同月比では2.68%増えたが、前月比では9.99%減少した。
SU7シリーズの7月納車台数は2万1,044台で、前月比3.09%増、前年同月比13.79%減だった。1~7月の累計は10万1,540台となり、新世代モデルへの切り替えを挟んだ影響もあって、前年同期を43.62%下回った。
一方、YU7の7月納車台数は1万223台だった。前月比では28.63%減少したものの、前年同月比では69.20%増加した。1~7月の累計は11万4,782台で、同期間のSU7シリーズを上回っている。
YU7は発売後6カ月で累計15万台を超え、同じ初期期間のSU7と比べて約2.3倍のペースで納車された。2026年はSU7だけでなくYU7も販売規模を支える構成となっているが、7月は両モデルを合わせた月間台数が年間目標の達成に必要なペースの半分以下だった。
■年間目標には過去最高を上回る月次ペースが必要
雷軍(レイ・ジュン)会長兼CEOは2026年1月、同年の納車目標を55万台と発表した。2025年の納車実績は41万台超で、55万台はそれを約34%上回る目標である。
目標が公表される直前の2025年12月には、月間納車台数が初めて5万台を突破し、5万212台に達していた。しかし、2026年8~12月に必要な月平均約6万6,736台は、この単月最高記録より約1万6,500台多い。
単純計算では、過去最高記録を一度更新するだけでは足りない。残る5カ月を通じ、これまでの最高記録を上回る水準を継続する必要がある。新型車の受注だけでなく、部品調達、工場の立ち上げ、生産から納車までの処理能力がそろって拡大するかが焦点となる。
シャオミは北京で自動車工場を運営し、生産設備の増強を進めている。ただし、追加設備の稼働時期や量産ペースには不確定な部分があるため、計画上の生産能力をそのまま2026年中の納車台数とみなすことはできない。
■新シリーズ「Sky Nomad」は9月発売予定
下半期の販売拡大を担う新商品として、シャオミは2026年7月30日、レンジエクステンダーEVの新シリーズ「Sky Nomad」を中国で発表し、先行予約を始めた。最初に投入するのは、7人乗りSUVの「N90 Max」と5人乗りSUVの「N70 Max」で、いずれも9月に正式発売する予定だ。
N90 Maxの中国での先行予約価格は29万9,900元、N70 Maxは25万9,900元である。標準仕様とPro仕様も今後追加される予定で、先行予約価格は正式発売時の最終価格と異なる可能性がある。
Sky Nomadは、エンジンを主に発電に用い、モーターで車輪を駆動するシリーズ式のレンジエクステンダー構成を採用する。走行用バッテリーを外部から充電できる一方、必要に応じて車載エンジンと発電機から電力を供給する仕組みで、充電だけに依存せず長距離を移動できる点を訴求する。
販売店の受け付け状況を基に、購入意向を示す予約が全体で10万件を超えた可能性があるとの現地報道もある。ただし、これは販売店単位の推計を積み上げた数字であり、シャオミが公表した確定受注数ではない。予約が正式注文と納車にどの程度つながるかは、発売後の実績を待つ必要がある。
同シリーズは9月発売予定のため、2026年の年間納車台数に寄与できる期間は最大でも約4カ月となる。SU7とYU7の納車を維持しながら、Sky Nomadの量産と納車を短期間で立ち上げられるかが、年間目標を左右する主な要素となる。
■自動車関連部門は成長投資が続く
シャオミの決算では、自動車事業はAIなどと合わせた「スマートEV・AI・その他の新規事業」セグメントとして開示されている。2025年には同セグメントが通年で営業黒字となったが、2026年第1四半期は31億元の営業損失を計上した。
このセグメントには自動車以外の新規事業も含まれるため、営業損失を納車台数で割った数字を、そのままEV1台当たりの損失として評価することはできない。第1四半期における同セグメントの売上高は199億元で、そのうちスマートEVの売上高は190億元だった。
シャオミは今後5年間で、次世代の基盤技術を中心とする研究開発に少なくとも2,000億元を投じる方針を示している。これは自動車だけに限定した投資額ではないが、同社がAIや「人・車・家」の連携を含む技術開発を長期的な成長領域と位置付けていることを表す。
■50万台の節目と55万台目標は分けて見る必要
SU7シリーズの累計50万台は、シャオミが自動車市場への参入から短期間で一定の量産規模を築いたことを示す実績である。新世代SU7への切り替え後も、7月には月間2万台を超える納車を維持した。
一方、2026年の年間55万台という目標は、SU7の累計実績とは別に評価する必要がある。7月までの進捗から計算すると、残り5カ月は毎月、過去最高を約33%上回る平均ペースが求められる。
目標にどこまで近づけるかは、既存のSU7とYU7の販売動向に加え、9月発売予定のSky Nomadの正式受注、生産立ち上げ、納車能力によって決まる。現時点では達成を見通せる段階ではなく、8月以降の月次納車台数が判断材料となる。
■注目ポイントQ&A
●シャオミ汽車が2026年の年間納車目標を達成するには、月何台が必要ですか?
2026年7月までの納車台数は21万6,322台で、年間目標は55万台です。残り33万3,678台を8~12月の5カ月で納車するには、月平均約6万6,736台が必要です。これは過去最高だった2025年12月の5万212台を約33%上回ります。
●SU7の納車台数が前年同期を下回っているのはなぜですか?
2026年1~3月は、旧型から3月発売の新世代SU7へ切り替える時期と重なり、納車台数が大きく減少しました。4月以降は月2万台を超える水準に戻っていますが、1~7月の累計では前年同期を下回っています。同期間にはYU7がSU7を上回る11万4,782台を納車しました。
●レンジエクステンダーEVとはどのような車ですか?
走行用モーターとバッテリーに加え、発電用のエンジンを搭載する車です。Sky Nomadでは車輪をモーターで駆動し、エンジンは発電機を通じて電力を供給します。外部充電を利用しつつ、長距離走行時には車内で発電できる構成です。
●Sky Nomadの予約が10万件を超えたのですか?
現地報道では、販売店ごとの予約状況から全体で10万件を超えた可能性があると推計されています。ただし、シャオミが発表した確定受注数ではありません。正式注文への移行数や実際の納車台数は、発売後に確認する必要があります。
元記事: Xiaomi SU7 Tops 500,000 Deliveries as Monthly Pace Falls Far Short of Goal